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理学療法士(PT)小平愛子先生 -性に対するリハビリテーションの普及を目指して- 最終回

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 具体的 具体的な性に対してのリハビリ支援

インタビュアー細川:

先きほどからの繰り返しになりますが、リハビリテーションの中においては「性」に対して、

どのように支援していけばいいのでしょうか?

小平先生:

自分が興味や疑問をもち、セクシュアリティに関する情報を調べていくと、

セラピストの中でも作業療法士を中心に、性交時の体位に関することや、

自慰においての自助具の考案もされていたりします。

詳しくは、『身体障害者の性活動』をご覧頂けたらと思います。

障害当事者の方々のお話や、作業療法士を中心とした

支援方法などは参考になる部分が多いと思います。

インタビュアー細川:

確かに。作業療法士の中でQOLに着目した性活動の文献を見たこともあります。

小平先生:

セクシュアリティに関する問題は特別なことではなく、ごく自然なことであり、

相談されたら支援することもまた自然なことです。

たとえ、支援方法が分からなくても、こうした現状があることを知っていることで、

相談された時の対応は異なってくると思います。

インタビュアー細川:

まずは知っているか知らないかですね。とにかく知ることが大事になるわけですね。

では、そろそろ時間も迫ってきましたので、最後に小平さんのキャリアアップについて、

お聞きしてもよろしいでしょうか。

小平先生:

はい、私にとってキャリアというのは、人の一生を通じての仕事、生き方のこと。

私は特にキャリアアップを意識してはいませんが、自分の疑問に感じたこと、

腑に落ちないことを突き詰めて行動した場合、

それが結果的にキャリアアップへ繋がっていくのだと思います。

インタビュアー細川:

なりほど。「突き詰めた結果」の積み重ねがキャリアアップだということですね。

小平先生:

私の場合は、セクシュアリティに関して多くを学んだことが、

自分の中で大きなキャリアアップになったと感じています。

自分の探究心によって行動している部分が多いのですが、

その上で大切なのは同時に未来も俯瞰することです。

この先どうなるか分からなくても一応自分の進むべき方向を抽象的にでも描くようにしています。

そうすると行動もしやすいし、突然の転換期に備えて準備もできると思います。

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 経験か 経験からのアドバイス

インタビュアー細川:

では、最後に小平さんだから言えるアドバイスをお願いします。

小平先生:

臨床の現場では多くの患者さんやそのご家族と出会い、様々なことを学んだり、

考えさせられ、それと共に自分の視野も広がっていきます。

当たり前ですが、誰一人として同じ身体・性格を持った人はいないということ。

多様な価値観があり、人それぞれ歩んできた人生も異なります。

セラピストとして働いていく上で、自分がその方の人生、その後の生活に

大きく関わってくるという責任を常に考えて頂けたらと思います。

私もそうでしたが、働き方に疑問を感じ始めたら、

思い切って環境を変えてしまっても良いと思います。

また、自分の興味のあることや勉強したいことが出てくるなど、

転換点も多いと思います。

時には失敗することもあるかもしれませんが、それは良い経験になり、

人としての魅力も高まっていくのではないかと思います。

インタビュアー細川:

ありがとうございました。スリランカ、お気をつけて行ってきてくださいね。

小平愛子先生経歴

経歴:

群馬パース大学 理学療法学科 卒業

リハビリテーション病院に4年間勤務後、2015年1月から青年海外協力隊でスリランカへ派遣。

著書:身体障害者の性活動(一部執筆)

 
理学療法士(PT)小平愛子先生 -性に対するリハビリテーションの普及を目指して- 最終回

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