日本理学療法士協会が、「予防理学療法の確立、ならびに理学療法が社会保障費抑制と健康寿命延伸に及ぼす影響を検討する研究」の助成の公募を開始した。
▶︎ 大規模臨床研究公募
採択する研究課題は5件程度で、該当なしの場合もありうる。研究期間2事業年度(2019年度~2020年度)を原則としている。
応募者は、①大学法人、または研究開発法人等の研究機関等に所属する複数の研究者からなる研究チーム、②地方公共団体を除く企業又は団体で、法人格を有し定款等により代表者、活動内容及び財産管理方法等について確認できるもの、③都道府県(市町村)理学療法士会、④日本理学療法士学会の分科学会/部門、⑤十分な研究の実績がある日本理学療法士協会の専門理学療法士のいずれかに該当するもので、かつ、研究組織の中に、医療経済学の専門家を少なくとも1名含める必要性がある。
今回、募集する研究テーマは、①予防理学療法について、②テーマ2:産業理学療法について、③急性期リハビリテーション・回復期リハビリテーションについて、理学療法(士)の役割や理学療法の効果を立証する研究の3つである。
なお、昨年度の募集は、「健康寿命延伸に関する予防理学療法」、「転倒に関する予防理学療法」、「要介護状態の発生・増悪予防に関する予防理学療法」の3つで応募総数は21件であった。
そのうち、「寝屋川市が実施する介護予防・日常生活支援総合事業を通じた予防理学療法の活用がその後の虚弱高齢者の身体機能向上、社会参加そして介護サービス未利用状態の維持に与える効果の評価」、「ハイリスク者へのリハビリテーションによる健康寿命の延伸への効果―医療・介護レセプト連結データによる分析 」「大規模コホート研究による介護予防効果の検証と理学療法士による個別プログラムの有用性の検証」「地域自立高齢者における要介護状態への移行の実態とその予防対策に関する研究」「 内部障害合併患者の急性期病院退院後の再入院予防を目的とした標準化在宅理学療法プログラの構築 〜遠隔診療を用いた急性期病院・地域機関の一体化〜」の5つが採択された。