「人生100年時代」と呼ばれる現代。長寿化に伴い、働く時間は50〜60年と長くなり、高齢者の就業も当たり前の時代になるとも言われている。
内閣府は、今月19日「高齢者の健康に関する意識調査」の結果を公表。就労状況や社会的な活動に関する事項も調査された。
調査対象者は、全国の55歳以上(平成29年1月1日現在)の施設入所者は除いた男女あわせて3,000人。調査員による面接聴取法で行った。
収入のある仕事への就業状況について「収入のある仕事をしている」と回答した人は39.9%、一方、「収入のある仕事はしていない」は59.4%、収入のある仕事はしていないが、仕事を探している」は0.6%であった。約4割の高齢者が収入のある仕事についている事が分かった。また、健康状態別にみると「良い」と答えた人の約半数(48.4%)が収入のある仕事についているのに対し、「あまり良くない」は24.7%、「良くない」に関しては8.2%と健康状態が大きく影響している事が判明した。
また、「収入がある仕事をしている」と答えた人の週の勤務時間についても調査されている。残業時間も含めた週の合計勤務時間は、「40〜45時間未満」が25.7%で最も多く、「45〜50時間未満」も11.2%もいることが分かった。年齢別でみても、定年を過ぎた65歳以上で16.4%、後期高齢者である75歳以上でも15.8%の高齢者が「40〜45時間」のフルタイムで働いている事が判明した。
最後に「現在の生きがいを感じる度合い」についての調査結果だが、現在、生きがいを「十分感じている」と答えた人は42.1%、「多少感じている」は43.4%で8割以上の高齢者が生きがいを感じている事が分かった。しかし、健康状態別にみると健康状態が「良くない」と答えた人の半数以上の人(54.1%)が「あまり感じていない」「全く感じていない」と回答する結果となっている。