今月20日、独立行政法人製品評価技術基盤機構NITEが電動車いすの事故について、特に踏切での事故が多発し、重篤な被害になっている旨を発表した。
▶︎ 踏切での電動車いすの死亡事故が多発~今年に入って既に 5 件発生~
2009年度から 2018年度11月末までの約 10 年間に NITEに通知された踏切で発生した電動車いすの事故は 16 件。内訳はハンドル形が15 件、ジョイスティック形が1件であった。そのうち、死亡事故が11 件、重傷事故 4 件、製品破損で済んだ事故はわずか1件であった。
踏切で発生した電動車いすの事故の原因については、調査が終了した 11 件の事故のうち、8件が「製品に起因しないもの」で、残りの 3 件は「原因不明」。多くが、使用者が不注意や誤った使い方に気を付けることで防げた可能性がある。
NITEは電動車いすの使用者側に
・介助者とともに通行し、踏切の手前では一時停止及び左右の確認をする
・踏切の警報が鳴ったら、踏切に入らない
・踏切は直角に通行するようにし、端を通行しない
・踏切で立ち往生してしまったら、まず周囲の人に大声で助けを求める
といった注意点を挙げた。医療従事者である我々も電動車いす使用者に接する機会のある人には、是非注意喚起をお願いしたい。