今月26日、国立がん研究センターが、2016年の人口動態調査の死亡票情報から「がん」「心疾患」「肺炎」「脳血管疾患」「腎不全」で亡くなった患者のご遺族4,812名を対象に行ったアンケート調査の結果を公開。患者が亡くなる前に利用した医療や療養生活の実態について発表した。
▶︎ がん患者の人生の最終段階における苦痛や療養状況に関する初めての全国的な実態調査の結果を公表
調査の結果、がん患者の人生の最終段階において「亡くなった場所で受けた医療に全般的に満足している」、「必要な介護保険を十分にうけることができた」と感じる遺族の割合が全般的に高い傾向にあり、医療・介護サービス全般に対する満足度は高いことが示された。
また、死亡前1カ月間を、痛みがある状態で過ごしていた患者は3割程度、気持ちのつらさを抱えている患者は3割程度おり、多くの患者が体の苦痛や気持ちのつらさを抱えていることが示された。
介護負担に関しては、「介護について全般的に負担感が大きかった」割合が4割、患者の死亡後に抑うつ等の高い精神的な負担を抱えるものの割合が2割弱と、家族の介護負担やその後の精神的な負担が高いことなどが示された。