患者様からのメッセージ〜脊髄損傷後の理学療法(PT)〜no.2

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自主トレを教えて!

<前回の内容> 車の運転中に交通事故。脊髄振盪の診断。両下肢の感覚麻痺、神経痛で1週間くらい寝れない日々だったが、リハビリを行い次第に回復。その後退院するも、さらなる歩行レベルを目指し、リハ病院に再入院。その後リハ病院にて地獄のリハビリを受け退院時は、杖を使用して歩行獲得となる。しかし、在宅復帰し徐々に状態悪化し、歩行困難となりA病院へ入院となる。

(バックナンバー:良いセラピストと悪いセラピスト

POSTインタビュアー森田:リハビリをして悪化してを、繰り返していたんですね。いろんな病院のリハビリを経験してますが、A病院のリハをどうでしたか?

木村さん(仮):やっぱり人それぞれだったよ。人によってリハビリの質とか全然違う。でも森田君のリハはよかったよ。不思議な人と思ったけど(笑) 

POSTインタビュアー森田:それは褒め言葉として受け取っておきます。笑

木村さん:担当のリハの人は最初熱心で、分からないところも多いから徐々にやっていこうって感じだったの。歩行練習とかが始まると歩けなかったり、ちょっと動くだけで痺れが強くなったりしたので、行動制限がすごくされるようになった。あれもやっちゃだめ、これもやっちゃだめっていうのがどんどん増えていってそれもすごいストレスがかかって。

だけど先生に言えないじゃない。で、実際に体調が悪い事ところとかをいろいろ聞いたりしても、それは全部担当の医者に返してって言われて、誰に相談したらいいのか分からなくなっちゃった。医者に相談してもリハするしかないよって言われた入院してきたときはロフスト2本で歩いていたけど、段々歩けなくなっていって筋力も落ちて。行動制限もあったし。やりたいけどやらせてもらえないことが色々あったりして.

自分的にはもうちょっと色々なんかやってほしいなって思ってた。がっつりね。自主的に出来る筋トレとかもあるじゃない?個別リハビリでやるのもそうだけど、それ以外の自主トレとか教えてくれるとリハビリ受ける側としてはすごいありがたいよね。

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状態は悪化、しかし退院が決まる

木村さん:筋トレを重視で入るようになったらどんどん悪くなって、痺れが酷くなったの。一番酷い時は座位保持が出来なくてベッドから崩れ落ちちゃった。退院日が決まる前に、コスト的な問題があるから退院決めて欲しいって担当に言われてね。

もちろんもめたよ。私は車椅子で退院したくない、なるべくなら杖で帰りたいって!。まあ結局、退院してからでもリハビリが出来るかなって思って退院を決めたの。ここではここまで。「しょうがない。出来ないなら帰るしかない」って感じで。あの退院が決まった日に、担当とかと焦ったりして階段練習とかしてたけど、あの中で森田君はすごい笑ってふざけたりとかしてくれてたんだよね。笑

POSTインタビュアー森田:なんか空気読めずにすみません。笑

木村さん:でもあれで元気もらったんだよ!正直、言葉のキャッチボールがうまく担当とは出来てなくてね。なんか放り出されちゃったようなイメージがすごくあって。

患者にとってはそれが嬉しいのよ。

木村さん:アドバイスをしてくれるのが森田君だったの。困ってどうしたらいいかなって思う時にいつも分からないこと聞くと、分からなくても後から必ず答えが返ってきてたのが森田君だけだったの。先生も悩んでくれてたでしょ。

インタビュアー森田:正直木村さんのリハ内容は本当に悩みました。

木村さん: でも悩んでくれるのが嬉しかった。他の先生に確認してもやっぱり返ってこなくて、分からなくても、色々考えてくれる姿勢が患者にとっては嬉しいのよ。申し訳ないくらい分からない時に聞きに行ったりとか、教えてもらったりとかしてたよね。業務時間外でも(笑)私はそれが幸せだったよ。

インタビュアー森田:ありがとうございます!

木村さん: でも実際に良くなってたんだよ。効果としては歩くのが一番楽に歩けたし、距離っていうんじゃなくて、歩行の感覚がしっかりつかめるっていうか歩くのも。転びそうになった時も絶対に支えてくれるっていう信頼感がある。1回転びそうになったときに支えてくれて。他の先生が手伝いに来てくれたりとかして、そうゆうのが何回かあって、実際に転倒もあったりとかして、その時に絶対に支えてくれるって。何があってもよく見てくれてるって信頼感があったからリハは楽しかった。

それから歩行がきちんと出来ないから骨盤底筋の自主トレを習って。それを自主トレでやっていれば、力も入るようになるし、歩行もできるようになるよって。最初は感覚が全くなかったから、やっててもその感覚自体がつかめなくて、痺れてたし、それを毎日時間を決めてやっているうちに知覚が戻ってきたというか自分で分かってきた。

インタビュアー森田:僕自身も自主トレであの変化はとても驚きました。

木村さん:歩行練習もそれぞれの先生のやり方とかもあって、歩行の距離を伸ばすというよりも、歩行自体を大事にするって感じだったよね。でも他の先生は歩ければどんどん歩いただけ筋力がつくから歩いた方が良いって言って。目的がそれぞれ違うのかなって。それは人それぞれ考えがあると思うけど、一番自分にあったリハビリをこちらは受けたいわけよ。そういう意味で、患者サイドから担当のセラピストを選べたらいいなって思うのよね。

インタビュアー森田:難しい問題ですけど、確かに共感できます。

木村さん: やっぱりリハビリって信頼関係が築けないとだめよね。自分が分からないことがあれば、ちょっと確認してから返答するからって言ってくれれば、こちらとしてはいいのに。担当として最後まで責任をもってくれるセラピストがこちらとしては信頼できるしいいセラピストだと思うよ!

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患者様からのメッセージ〜脊髄損傷後の理学療法(PT)〜no.2

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