次のイラストのように、仰臥位で股関節を屈曲・外旋し、足部を反対側の大腿にのせて胡座をかいたような姿勢にして膝を下に押しつけた時に股関節痛が誘発された。その場合、次のうち、どの障害があると考えられますか?
① 股関節屈曲拘縮
② 変形性股関節症
③ 仙腸関節捻挫・障害
④ 大腿筋膜張筋、腸脛靭帯の異常
答えは⬇︎
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②で図のテストはPatrick(パトリック)テストです。2016年版の日本整形外科学会監修 変形性股関節症診療ガイドライン2016によると、
・股関節可動域の制限、鼠蹊部痛、跛行が特徴であり、他疾患との鑑別に有用である(Grade B)
・Trendelenburg兆候は、変形性股関節症の診断における有用な身体所見である(Grade C)
・Patricテストは、変形性股関節症の診断における有用な診察所見である(Grade C)
と記載されています。
また、そのエビデンスとなっている2011年の森本らの報告では、初回人工股関節全置換術(THA)137例と腰部椎間板ヘルニア摘出術134例の術前状態において、Patrickテストの股関節症診断の感度は93%、特異度は84%でした。腰部椎間板ヘルニア例に置いても16%の陽性率を認めているとしています。
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