2020.04.23
小児と成人の摂食嚥下リハのちがいとは?
5年前、元々成人畑で働いていた言語聴覚士(以下ST)の私が、初めて小児の摂食嚥下に携わることになった。不安でいっぱいな私に、同じく成人畑の先輩がこんな言葉をくれた。「成人の嚥下障害のミニマム版と考えたら?」と。
当時はその言葉に希望を抱いたものだが、6年の経験をへた今思う。
“そんな単純じゃない‥!”と。本日はその経験をもとに、成人と小児の嚥下障害の臨床のちがいを考えたい。
再獲得か獲得か
「誤嚥性肺炎を起こさずその人らしい食事ができるよう支援する」という点は成人も小児も共通する。ちがうのは、支援の目的が「喪失したものの再獲得」ではなく「未知なものの獲得」であることだ。
人には生後すぐ母乳(液体)から栄養を取れるよう「原始反射」が備わっている。
反射消失後は...
- 「いいね!」で最新情報をお届け!
- Twitterでもチェック!!
- Follow @POSTwebmedia