フレイルな状態であっても農作業、知的活動、社会参加をしている者は、非フレイルな状態へと改善しやすいことが明らかにー。
東京都健康長寿医療センター研究所の北村明彦研究部長らの研究グループが、Maturitasに掲載した。
▶︎ https://www.tmghig.jp/research/release/2020/0709.html
本研究では、兵庫県の一農村地域に在住する65歳以上の高齢男女3769名を5年間追跡。フレイルの評価には15項目の質問からなる「介護予防チェックリスト」を用いた。研究参加者のうち、初回調査時に非フレイルな状態であった者は70% (2633名)、フレイルな状態であった者は30% (1136名)だった。
調査の結果、喫煙はフレイルではない高齢者の自立喪失を促進していたことが分かった。また、初回調査時にフレイルであった高齢者において、農作業をしていた者、本や雑誌を読むといった知的活動を日常的に行っていた者、地域活動やサロンなどへの参加(社会参加)を行っていた者は、それぞれ行っていなかった者に比べて、フレイルから非フレイルな状態に改善しやすい傾向にあることが示された。