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産業分野専門 理学療法士(PT)山内義崇先生 -no.2-

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問題・課題の見つけ方

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POSTインタビュアー:山内さんのように問題意識と、自分自身のやるべきことを明確化できる方と、そうでない方がいると思います。問題意識の見つけ方、課題の見つけ方について、何かヒントになるようなことがあれば教えて下さい。

山内先生:余談ですが、僕の知り合いで、マリンスポーツと自転車を趣味にしている人がいて、これを生活の軸にしているPTがいたんですね。

朝日がでていない時間帯から朝早く病院来て、自分のトレーニングやコンディショニングをして、それから患者さんを診て、定時になったら勉強会には参加しないで帰り、自分のライフスタイルを通すという先輩がいました。

この方と10数年ぶりに話をした時に、患者さんの本質を見ているアプローチをしていたことに気が付いたんですね。

僕たち若手の時は、皆治療技術の習得を目指したり、最先端の治療を学んで、それを患者さんに当てはめたりしている中で、彼は軽くマッサージに見えるようなことを淡々としているように当時の僕には見えたんだけれど、10年経ってみると、実は患者さんにとって一番大切なアプローチをしていたということを話している中でわかったんです。

なぜその先輩がそうなったかというと、自分の生きがいを大切にしているからこそ、患者さんの生きがいに対するアプローチが出来る感性をしっかりと持っていたんですね。当時の患者さんは彼以外のリハビリに共感を持てないことは当時から感じてはいました。

それを考えると、何も『問題意識を常に持ってアプローチしなさい』と固めてしまうのも、時と場合によっては適切ではなく、もっと幅広い選択を選ぶことも必要なのかなと感じました。

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POSTインタビュアー:確かに自分のライフスタイルや生きがいを感じている人の方が、魅力があったりしますよね。

山内先生:ただし、ここまで言っておいてなんですが、一つ方向性はしっかり持っておいてもらいたいですね。要は、”患者さんのために”に繋がるようなことであれば何でも良いと思うんですよ。

自分だけに目を向けていると、どこにいくかわからないんだけど、そうじゃなくて、その価値観というのが患者さんにとってどう還元出来るのか、そのためにはどういうセラピストであればいいのかという観点が出て来るので。

最終的には患者さんに繋げる、あとはオリジナルなそれぞれの魅力で患者さんを支えることは沢山出来ると思います。

腰痛予防アドバイザー

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インタビュアー:今はどのようなお仕事をされているのですか?

山内先生:全国でも前例がない事業をしています。沖縄の労働局では全国で初の「医療・介護施設等に対する腰痛予防アドバイザー」事業をやっています。そこでは「腰痛予防アドバイザー」の担当をしています。今年は2年目の契約になりますが、前年度事業の、その費用対効果が認められていることもあり継続事業として繋がっています。

労災事情は、全国傾向と同様で沖縄でも労災の、その7割が腰痛発生による問題背景があります。そして職業別にみると、介護系施設や医療現場の職員がリストに上がってきます。

沖縄特有でいうと、離島ではホテル観光業もそのリスト対象にはいってきます。そういう業種に対しての腰痛予防指導、個別コンサルをさせてもらっています。また、それとは別に法人事業の代表もしていますので、勤労者個人レベル~企業・組織・団体に対して腰痛予防出来るプログラム開発や各企業に合わせたデザインを作って、費用対効果が出るような事業にもトライしています。

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インタビュアー:起業において、病院・教員時代にやっておいて良かった、この経験が生きているなと感じることはどのようなことですか?

山内先生:僕は回復期病棟、デイサービス、クリニックで働いていました。1年目の当時から、脳卒中患者だけでなく、整形患者にも当たり前に退院時訪問をしていました。普通1回くらいだと思いますが、私は意図的に1人の患者さんに対して最低3回はしていたんです。

それで3年目の時に、病院では認められていなかったんですが、看護師さん、介護士さん、社会福祉士さんなどみんなを連れだして退院時訪問などを無理やりしていました。

そしたらそれらの専門の視点がどんどん出てきて、最終的にはそれぞれの専門職がそれぞれの課題を持ち帰って、社員の教育に繋がったんです。

僕の狙いは、その人が関わった強みをちゃんと表に出させる過程を作り、自信を持ってもらいたいというところでした。

*目次

【第1回】理学療法士は手の平から得られる情報が多い

【第2回】問題・課題の見つけ方

【第3回】病院時代と今との違い

【第4回】成果を上げるために必要な視点

山内義崇先生経歴

平成15年 理学療法士免許取得/沖縄リハビリテーションセンター病院

平成23年 ふくやま整形外科 理学療法士

平成24年 琉球リハビリテーション学院(理学療法学科)教員

平成25年 株式会社沖縄TLO産学官連携事業(ライフ・スタイルイノベーション)担当アソシエイト

平成25年 オフィス環境改善コンサルタント 開業

平成27年 株式会社aw'sc開業

<主な資格・活動>

沖縄労働局(健康安全課)平成26年~平成27年度 腰痛予防アドバイザー事業担当

VDT作業労働衛生教育インストラクター・腰痛予防労働衛生教育インストラクター(中央労働災害防止協会)

JPTA公益社団法人 日本理学療法士協会 産業理学療法研究会「腰痛予防」事業 九州・沖縄担当

 

「ラクナール」製品販売企業 ジェイワン・プロダクツ株式会社 顧問(エクササイズ・プログラム開発)

日本ルースィーダットン協会認定インストラクター(ベーシック)

作業管理士(日本予防医学会)

 

<ホーム/SNSページ等>

株式会社aw'sc facebookページ

 

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産業分野専門 理学療法士(PT)山内義崇先生 -no.2-

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