研究チームは、代表サンプルによる「全国高齢者パネル調査」のデータを用い、地域在住の日本人高齢者全体のフレイル割合を初めて明らかにした。
▷ https://www.tmghig.jp/research/release/2020/0903.html
2012年に行われた全国高齢者パネル調査の参加者のうち、訪問調査に協力した65歳以上の高齢者2,206名のデータを解析。フレイルの把握は、世界で最も使用されているFriedらの指標を用いた。
指標に含まれる5個の項目のうち、3個以上該当した場合に「フレイル」、1-2個の場合に「プレフレイル」、0個の場合に「健常」とし、属性を調整後にフレイル割合を算出したところ、8.7%の人がフレイルに該当(諸外国と比べて低値)。なお、プレフレイルは40.8%、健常は50.5%だった。
また、女性、高齢、社会経済的状態が低い、健康状態が悪いほど、フレイル割合は高い傾向があった。地域ブロック別では、概ね、西日本で高く、東日本で低い「西高東低」の傾向がみられた(下図)。