【FPI-6】足関節背屈制限の要因-距骨下関節-

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皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。前々回から足関節背屈制限について各関節について解説しました。本日は距骨下関節について解説していこうと思います。前々回(下腿)前回(距腿関節)についてはリンクから確認してください。

足関節背屈制限

前回、前々回と記載していますが復習として記載します。荷重位の背屈では踵骨の外がえし・外旋が生じ、距骨の内旋・底屈が生じ、下腿の内旋が生じます。その結果、距骨滑車と脛骨関節面の向きが一致します1)。遠位ではショパールの外がえしにより舟状骨・内側楔状骨の降下がリスフラン関節の背屈を生じさせ、内側縦アーチの低下が起こります。

 

この様に様々な関節が関与するため、各関節について考えていく必要があります。下腿に関しては内旋や腓骨の挙上が重要であり、距腿関節に関しては距骨の後方滑りが重要な要素になります。ここから距骨下関節に絞って解説していきます。

 

距骨下関節と足関節背屈

距骨下関節に関しては距骨の動きと踵骨の動きが関与します。踵骨は外がえし・外旋、距骨は内旋・底屈が生じます。前回の解説の中にもありましたが、距骨に筋の付着がないため距骨下関節を考えていく中でも距骨より踵骨を中心に考えていくことが非常に重要であると考えています。

 

そのため必要な動きとしては距骨下関節の外がえしになります。注意するポイントが1つあり、荷重位と非荷重位で距骨下関節の動きが異なることです。非荷重位では距骨下関節が内がえしされており、荷重することで外がえしになります1)。そのため、荷重位での足関節背屈において距骨下関節が関与することが考えられます。

 

距骨下関節の評価

距骨下関節の評価として有効な方法は「leg-heel alignment」になります。この評価に関しては下腿長軸と踵骨長軸のなす角度と定義されています。健常者においては非荷重では軽度内がえし、荷重位では軽度外がえしするため非荷重位・荷重位の両方で評価が必要になります。

 

角度の評価も重要な要素になりますが、前回の解説の中で行ったThe foot posture index®︎(FPI-6)の中の基準で評価することも有効であると考えています。この評価のでは踵骨の内外側傾斜を視診で判断し以下の様に判断します。

【FPI-6】足関節背屈制限の要因-距骨下関節-

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