皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。何度か口腔機能低下症について解説していますが、本日は口腔機能低下症の中でも口腔乾燥にスポットを当てて解説していきます。
口腔機能低下症の復習
口腔機能低下症は摂食嚥下障害や咀嚼障害の前段階の状態であり、以下の画像にまとめられます。
口腔機能低下症は①口腔不潔、②口腔乾燥、③咬合力低下、④舌口唇運動機能低下、⑤低舌圧、⑥咀嚼機能低下、⑦嚥下機能低下の7つの要素から構成されています。これらに評価・基準が存在し、3つ該当することで口腔機能低下症と判断されます。
各要素の該当率に関しては調査した研究では以下の割合となっています。口腔乾燥に関しては二番目に多く該当する要素であり、非常に重要な要素になります。口腔が乾燥することで口腔衛生が困難となり、口腔粘膜の外傷の潰瘍化,口腔感染症が生じると報告されているため、非常に重要な要素になります。
口腔乾燥の原因
口腔の乾燥に関してはドライマウスとも呼ばれ、日本口腔外科学会では分類についてが議論されています。①唾液腺自体の機能障害によるもの、②神経性・薬物性のもの、③全身性あるいは代謝性のものの3つに分けられると報告されています3)。