皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。本日はパーキンソン病の各論の中で振戦について解説していきます。今回もパーキンソン病の記事を最後にまとめておくので、そちらから過去の記事も参考にしていただけたらと思います。
パーキンソン病の復習
パーキンソン病は黒質の細胞が変性することにより、ドパミン産生が低下し、スムーズに体を動かせなくなる神経変性疾患です1)。 症状に関しては安静時振戦、固縮、 無動、姿勢保持障害の4兆候が運動兆候であり、 運動兆候以外にもレム睡眠行動異常、自律神経機能障害、嗅覚障害、抑うつ、傾眠などが挙げられます2)。 症状をまとめると以下の図のように様々な症状を認めます。
パーキンソン病患者の困りごとに関しては以下の項目が挙げられています。
パーキンソン病と振戦
パーキンソン病の4兆候に含まれる振戦ですが、初発の方の69%に振戦を認めており全経過の中では77%の方が振戦を認めています4)。振戦に関しては歩行や転倒・姿勢などと比べて介入することが少ないのではないかと思います。