厚生労働省が8月26日に公表した「令和6年雇用動向調査結果」によると、2024年(令和6年)の全産業における入職者数は747万人、離職者数は720万人で、入職が27万人上回った。入職率は14.8%、離職率は14.2%で、いずれも前年から低下している。
医療・福祉の入職・離職(人数ベース)
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入職者数:115万8,600人(2023年比 ▲10万7,900人、3年連続減少)
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離職者数:113万5,400人(2023年比 ▲2万1,700人、2年連続減少)
(全産業平均:入職者数747万3,700人、離職者数719万5,300人)
▶︎入職者数は2022年以降減少が続いており、2023年から2024年にかけては過去最大規模の減少幅となった。離職者数も減少傾向にあるが、高い水準を維持している。
医療・福祉の入職率・離職率(率ベース)
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入職率:18.3%(前年19.8%から低下)
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離職率:16.9%(前年18.6%から低下)
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入職超過率:+1.4ポイント(前年+1.2ポイントからやや拡大)
(全産業平均:入職率 14.8%、離職率 14.2%(前年:入職率16.4%、離職率15.4%))
▶︎医療・福祉は全産業よりも4ポイント前後高く、人材の出入りが活発であることが分かる。入職超過率は +1.4ポイント と、前年(+1.2ポイント)からわずかに拡大した。
就業形態別の特徴
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一般労働者:入職率13.1%、離職率13.1%で均衡
(全産業平均:入職率 12.0%、離職率 12.1% でわずかに離職超過)
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パートタイム労働者:入職率26.1%、離職率23.7%で入職超過
(全産業平均:入職率 26.3%、離職率 23.3% で入職超過幅は+3.0pt)
▶︎正規では入職と離職が均衡している一方、パートタイムでは入職が離職を上回る。
転職入職者の割合
医療・福祉分野の入職者のうち、転職入職者は79万9,200人で全体の約69% を占め、全産業平均の65.8%を上回った。
過去5年の推移(医療・福祉分野)
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2019年:入職率20.0%、離職率18.2%
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2020年:入職率15.9%、離職率15.9%
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2021年:入職率15.7%、離職率15.3%
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2022年:入職率17.6%、離職率16.6%
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2023年:入職率19.8%、離職率18.6%
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2024年:入職率18.3%、離職率16.9%
▶︎入職率・離職率は「2023年に一時的に上昇」した後、2024年に低下。
▶︎一方で入職者数は2022年から3年連続減少。
厚労省の見解
厚労省は今回の結果について、「採用は活発に行われているものの、業種によっては人材の定着が課題となっている」とコメントしている。また、前年との比較には統計処理上のベンチマーク更新の影響が含まれるため、単純比較には注意が必要と付記している。
まとめ
令和6年の雇用動向調査は、医療・福祉分野で 入職者数が3年連続で減少 している一方、入職率・離職率はいずれも高水準にあり、人材の出入りが依然として活発であることを示した。
入職超過は続いているが、数値は変動しており、今後の推移が注目される。