キャリアコンサルタントが徹底サポート

最大6万円相当の賃上げ支援、申請なければ現場に届かず――PT協会が管理者への働きかけ呼びかけ

8656 posts

国の補正予算を財源とする賃上げ支援策により、医療・介護・障害福祉分野で働く理学療法士を対象に、1人あたり最大6万円相当の処遇改善が見込まれている。対象期間は2025年12月から2026年5月までの6か月間だ。ただし、病院や施設、事業所が都道府県へ申請しなければ支給されない仕組みとなっており、日本理学療法士協会は会員に対し、管理者・経営層への説明と働きかけを強く求めている。

補正予算に約1.36兆円、療法士の賃上げも対象に

日本理学療法士協会が2026年1月20日付で発出した通知によると、令和7年度補正予算(2025年12月16日閣議決定)では、「医療・介護等支援パッケージ」として約1.36兆円が計上された。この中で、医療・介護・障害福祉分野に従事する理学療法士を含む療法士の賃上げ支援が位置付けられている。

具体的には、医療従事者については賃金プラス3%、介護・障害福祉従事者については月額1万円の上乗せを目指した6か月分の支援が想定されており、理学療法士1人あたり6万円の賃上げを「十分実現し得る規模の予算」が確保されたとしている。

申請しなければ支給されない仕組み、協会が危機感

一方で同協会は、この支援策について「医療・介護・福祉施設や事業所から都道府県に申請をしなければ、賃上げに係る給付金や補助金等の支給はされない」と明記している。制度が用意されていても、申請が行われなければ、現場で働く理学療法士の賃金には反映されない。

この点について、日本理学療法士協会会長の斉藤秀之氏は、現場の処遇改善や人材確保、モチベーション向上の観点から「非常に重要な措置・制度」であると位置付け、確実に賃上げにつなげる必要性を強調している。

管理者向け説明文書を公開、会員に“手渡し”を要請

通知では、賃上げを確実に実現するための具体的対応として、協会が管理者・経営層向けの公式説明文書(医療・介護・福祉分野別のWord文書)を作成・公開したことも示された。

政策企画・職能推進担当の佐々木嘉光氏は、会員に対し、これらの文書を活用して管理者や経営層に制度内容を説明し、申請手続きを促すよう求めている。また、都道府県理学療法士会に対しても、施設訪問や研修、広報活動などを通じた周知・働きかけを提案している。

まとめ・今後の展望

今回の賃上げ支援策は、国の補正予算に基づく実施段階の制度であり、2025年12月から2026年5月までの6か月間が対象期間とされている。現場の理学療法士にとっては処遇改善につながる可能性がある一方、支給の前提として施設・事業所による都道府県への申請が不可欠だ。

日本理学療法士協会は、今後も情報が明らかになり次第、第2報、第3報として追加の周知を行うとしている。賃上げを「制度上の話」で終わらせず、実際の給与に反映させられるかどうかが、今後の現場と管理者の対応に委ねられている。

▶︎【重要】理学療法士の賃上げに関する大切なおしらせ

最大6万円相当の賃上げ支援、申請なければ現場に届かず――PT協会が管理者への働きかけ呼びかけ

Popular articles

PR

Articles