厚生労働省は8日、匿名介護情報等の提供に関する専門委員会(第24回)を開き、介護保険総合データベース(介護DB)の利用ガイドラインを改正する案を示した。介護DBデータを使った研究成果物として公表できる集計単位について、現行の市町村単位から、市区町村(行政区を含む)・老人福祉圏域・二次医療圏単位まで広げる。医療側の匿名データベース(NDB)のガイドラインと基準をそろえる狙いで、第4版として公表する方針だ。介護と医療を地域単位で突き合わせる分析の幅が広がる見直し。
改正案によると、公表物で示せる「最も狭い地域区分」の集計単位を、現行の市町村(特別区を含む)から、市区町村(行政区を含む)・老人福祉圏域・二次医療圏まで広げる。
このうち老人福祉圏域は、NDBにはない介護DB独自の追加にあたる。事務局は委員会で、NDBに基準をそろえつつ介護DB側で加えた区分だと説明した。
集計対象が少人数になる場合の秘匿ルールは維持する。人口2,000人未満の市区町村では要介護者等の数を表示しない、といった最小集計単位の基準は従来どおりとなる。
委員からは、二次医療圏や市区町村単位のデータは、介護と医療の連携や地域のサービス提供体制を議論するうえで重要だとの評価が出た。
改正では、事前相談から新規申出、変更申請、研究成果の公表に至る手続きも明確化した。運用の実態をガイドラインに反映させる。
委員会はこの日、介護DBオープンデータの公表状況も報告した。
第3回として公表していた「2017年度の1〜5年後の要介護度」に計算の誤りが見つかり、4月30日に正誤表とともに差し替えた。認定有効期間の終了年度の判定を1年長く取り、本来は含めない年度分まで集計していた。
第4回オープンデータは当初の3月ごろから遅れ、6月末ごろの公表を見込む。
介護DBの利用ガイドラインは2020年10月に初版を定め、24年4月、同年12月と改正を重ねてきた。今回の改正案が第4版にあたる。
参考資料:第3回介護DBオープンデータ(厚生労働省)、第24回匿名介護情報等の提供に関する専門委員会資料(厚生労働省、2026年6月8日)






