理学療法士を目指したきっかけ
中学・高校時代にバスケットボール部に所属していて、足首の捻挫や肉離れなどをよくする選手だったんですよね。ケガの治療のため、家の近くの治療院に通ってたんですけど、そこの先生がものすごくあったかくて、包容力があって。院内も清潔感あるし、治療の合間には、置いてある漫画を読んだりすることが楽しみの一つでした。
ケガをしてて痛いはずなんですけど、そこで過ごすそんな時間が、なんだか心地良くて。いつか自分も「そんな空間を提供できる仕事」ができたらなぁ、って漠然と考えていました。“身体の治療”と同時に、“心の安寧”も自然と感じることができる、そんな場に惹かれていったんだと思います。もともと姉が看護師だった影響もあり、医療関連の仕事はどこか身近に感じていたんですよね。白衣への“カッコイイ”ってゆう憧れもあって、よし「理学療法士」になろうって決めました。
現在の仕事
※ここだけの話、今の職場にお世話になれるようになったのも、第一希望の就職試験で落ちてしまったからなんです。おばぁちゃん孝行になるかなぁってゆう理由もあって、地元の市民病院を希望していました。でも不合格だったので、当時臨床実習中だったんですけど、学校の先生に就職の相談に行きました。
そこで先生から「私が“今から”手配するから、すぐに履歴書書いて、今日の夕方には◯◯病院へ持って行きなさいっ‼︎」って(笑)まさかその5分後には、写真屋で証明写真を撮る羽目になるなんて、夢にも思いませんでした。それから、その3日後に面接試験があり、その4日後には合格通知が届いたのでした。皆それぞれ、就職に対する不安や、思い入れがあると思いますが、僕にはまさに「あっとゆう間に決まってしまった」という印象しかありません。元々、就職先に整形分野を希望していた僕も、今の職場では神経系分野にどっぷり浸かっています。なぜなら当院には整形外科がないからです(笑) 就職先を考えるとき、自分を買い被って背伸びしすぎたりすることは、くたびれてしまいますし、先を案じ過ぎるあまり取り越し苦労になることも、しばしばありますよね。ご縁があったところに、恩を感じ、お世話になる。そして感謝し、働き、恩返しする。それが大事だと思っています。 今現在の仕事内容は、患者様、利用者様に対するリハビリテーション(個別の運動療法)の提供が専らの業務となっています。対象となる方々の多くは高齢者で、骨折、脳血管障害、神経難病などが主な対象疾患となっています。 また今現在は、訪問看護ステーションに所属していますので、訪問先への自動車運転や、ご自宅の環境調整、介護状況の聴取なども重要な仕事の一つと言えます。 さらには、おひとりの利用者様につき、担当医師、看護師、ケアマネージャーをはじめとする、その他多くの関係スタッフが関わっていますから、その方々との情報交換も大切になってきます。 加えて、リハビリテーション知識、技術の研鑽や、さらによりよい考え方を学ぶために、勉強会の開催をすることも、自分の重要な仕事の一つとなっています。キャリアアップとは? そのために”今”行っていること
僕にとっての、“理学療法士で「キャリアアップする」ということは、目の前の患者様に対し、真摯に向き合い最良のリハビリテーションを提供できると共に、自分の周囲・環境に対しても、最良のリハビリテーション空間をデザインすることができる人(状態)であると思います。
そのためには様々な研修会への参加や、プレゼンターをつとめる勉強会の開催、仲間との議論などを通じて、知識、技術、経験、信念などを構築していく=キャリアアップしていく必要があると考えています。
具体的には、臨床経験3年目の秋、「岐阜脳卒中リハビリテーション研究会」を立ち上げ、“脳卒中リハビリテーションを、機能解剖から臨床応用へと繋ぐ”べく、月1回の定期勉強会を無料開催しております。
このような活動の蓄積が、“最良のリハビリテーション空間をデザインする”ことに繋がっていくんだろうと考えています。
リハビリ職を目指す学生の皆さんへ
坪井祥一先生の経歴
所属:岐阜脳卒中研究会代表
職種:理学療法士
経験年数:6年目