理学療法士を目指したきっかけ
きっかけは母親ですね。母親は看護師で祖母も看護師で、祖母は79歳まで現役で働いていました。こうなると看護師になりそうなものですけど、中学のときに理学療法士になることを決めました。中学の時に将来の夢について考える機会を学校で与えられたりすると思うんですけど、そんな話を母親としていたときに理学療法士っていう仕事があるよ、と教えられたのが初めて理学療法士を知ったきっかけです。なんとなく、直観というか運命というか、この仕事に就くのだろうなって中学の時に感じたのが最初です。『理学療法士を目指そう!』『絶対なるんだ!』っていう意気込んだ想いよりも、私はこの仕事に就くんだな、と冷静な感じで、そう思って迷わなかったことを今でも覚えています。いろんな職業があっていろんな職業に触れる機会もあり、さらには母親と祖母が看護師だなんて、看護師に興味を抱いてもいいものですけどね…笑。当時は大して理学療法士という仕事を本質的に理解していたわけでもなかったと思います。なのに理学療法士を目指したことが本当に不思議です。でもやっぱり大正解というか直観というのはすごいもので理学療法士になれたことを誇りに思っています。
職場での仕事内容を教えてください
以前は整形外科クリニックで勤務し、現在はデイサービスに勤務しています。またそれ以外に産前産後や女性特有の症状に悩む方を中心にみています。
デイサービスでは高齢者を中心に関わりをもち、利用者様が自分自身の目標に対して目指して進んでいるのをお手伝いしています。理学療法士の立場というのは治療するという気持ちでいるよりも、その目標に対してお手伝いをすること、自然治癒力をいかに引き出してあげられるかというのが重要だと考えています。ですので一人ひとりの利用者様に対してどういったアプローチが必要で、身体面以外にもどういった関わり方が必要なのかを常に考えて関係性を作るように努めています。これは高齢者に関わらず、どんな患者様でもそうですし産前産後の女性や女性特有の症状に悩む方たちにも同じことが言えます。また働く女性が増えてきた今、女性には女性特有の症状があったり、妊娠出産ということがあったりともっと専門的に身体のケアを行えるような環境が増えてくる必要性を感じています。私は今現在、女性に対する環境を整えるために、地域社会に向けた取り組みを行っています。理学療法士の仕事は幅広く可能性はたくさん広がっていると思います。働く女性として
リハビリの業界は約半数が女性という割合です。ほかの業界などではこれほど女性が多くいる業界はありません。その中で女性が働きやすい環境がどのくらい整っているのかというとまだまだです。特に妊娠出産などを機に残業がでいないことなどから、妊娠前に勤めていた会社を継続できずやむなく退職ということがあります。それでも現代では共働きでないとなかなか生活が厳しいのが現状です。まだまだ子育てしながらでもフルタイムで女性を雇えるところが少なかったり結局正社員ではなく、時間の融通がきくパートなどになると、保育園などに預けている金額と月々のお給料が±0ということになり何のために働いているのか、、、ということになりかねません。もちろん少しずつ環境を整えているところもでてきてはいます。
リハビリ業界は女性が多い業界だからこそ女性の働きやすい環境がしっかりと整えていくべきだと思います。そうすればリハ業界はもっと盛り上がってくると感じています。
また私自身、産前産後や月経痛などの方を対象にケアをする機会がありますが、働きたくても身体的に働くことが大変という方がいます。女性が社会進出してく反面、身体機能面において不調を抱える方に対してのケアという面においてもしっかり整う必要があると思います。こういった理由からも私は理学療法士として女性特有の身体機能、症状に対して女性だからこそできることをとにかくやろうという精神で今は活動しています。
リハビリ職を目指す学生の皆さんへ
熱海優季先生の経歴
職業:理学療法士
施設名:株式会社エバーウォーク
経験年数:6年目
出身校:東都リハビリテーション学院
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