「なぜ日本には歩くためのリハビリがないのか」|脊損者の問い

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脊髄損傷者が考える日本の医療の3つの課題

Re:Walk Projectという脊髄損傷者向けのイベントが4月1日ゲートシティ大崎で開催される。

 

その主催をされている木戸俊介さんが、オーストラリアや米国に渡りリハビリを受けた経験から、日本の医療の課題を3つ挙げている。

 

まず前提として、日本の医療において、完全麻痺と不完全麻痺に対するアプローチは決定的に違います。完全麻痺者(受傷後、脚がピクリとも動かせない人)は基本的に「一生車いす」と診断され、歩くリハビリは行いません。

 

不完全麻痺者(一部、神経機能が残存し、脚が動かせる部分が残る人)は再歩行を目指して歩行訓練を行います。なぜ、そのようになるのか?そこには、大きく分けて三つの要因(課題)が存在していると思います。

 

要因1 日本医療の常識と医療保険制度

治るか分からない患者のリハビリのために、一生、国の医療保険で保障することはできません。だから、日本の医療では原則「再歩行の確立はゼロ%」と宣告します。(以下略)

 

要因2 医療界のピラミッド(既得権益の保護)

また、海外での半年間の生活を通して私たちが受けた印象ですが、海外の理学療法士(PT)は開業権があり、日本のPTよりも社会的ステイタスが高いということも歩くリハビリが浸透しない一つの理由だと考えています。(以下略)

 

要因3 患者側の意識

民間のリハビリ施設では医療保険が効きませんので、支払いはもちろん全額負担です。

それでも、「歩きたい」と思った患者は、数少ない外部の民間施設にすがるように相談にいきますが、その施設の金額を病院の医療費と比較し、「法外な受診料」だと感じ、敬遠する方もいらっしゃるのです。(以下略)

 

詳細を読む(引用元):Yahoo!ニュース

 

POSTでは、今までも日本の医療制度に関する課題について、インタビューや記事を通して配信してきた。

 

しかし、リハビリを受ける当事者側からの意見として貴重なものである。

 

また、それを一つ一つ解決方法を探っていくのもまた我々リハビリテーション専門職の仕事なのではないか。

 

(POST編集部 森田佳祐)

 

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脊髄損傷のサルが歩行可能に!無線使ったインプラントが脳と脊髄をつなぐ

 

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