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【PTジャーナル賞】人工関節全置換術例の脚長差に対する補高は下肢荷重率の均等化に有効か?

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私達は日々の臨床の場で様々な治療効果を経験していることだろう。しかしそれは必ずしも一般的に正しいとされていることばかりではないはずである。

 

今回JA 山口厚生連周東総合病院の川端悠士氏らにより「人工関節全置換術例の自覚的脚長差に対する補高は下肢荷重率の均等化に有効か?」というこれまでの常識を覆す研究報告が「理学療法ジャーナル賞」にて準入賞を果たした。

 

 

川端氏らによると

 

人工股関節全置換術後の自覚的脚長差に対する補高に着目し、術後2週間の段階で5mm以上の自覚的脚長差を有する人工股関節全置換術例28例を対象に、ランダム化クロスオーバーデザインを用いて行われたもの。快適立位姿勢における30秒間の術側下肢荷重率を測定し、自覚的脚長差に対する補高の使用は荷重率の均等化に有用である

詳細を読む(引用元)|医学書院週間医学界新聞 第3227号

 

と結論付けた。

さらに

 

従来3cm以内の脚長差に補高の必要はないと考えられてきたが、私の臨床経験上、それ未満でも調整したほうがその後の経過が良いという印象を持っていた。本研究は、臨床経験からの仮説を証明でき、補高の有用性を考える上で意義のある結果だと考えている

詳細を読む(引用元)|医学書院週間医学界新聞 第3227号

と述べている。

 

私達は日々の臨床で経験する様々な事象と対面し、疑問を持ち、それを研究することでエビデンスを確立させていく。

筆者も現在は臨床に出ているが、様々な事柄に疑問を持ちながら患者と関わることが必要であると改めて考えさせられる報告である。

 

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