京都大学IPS研究所の高橋淳教授らのグループは、サルを使った実験でiPS細胞を使ってパーキンソン病の治療に成功したと発表した。
高橋教授らのグループは、ヒトのiPS細胞からドーパミンを作る神経細胞を作り、パーキンソン病のカニクイザルの脳に移植。7匹で2年間、行動を観察した結果、震えが減り、動ける時間が増えるなど全体的に症状が改善した。ドーパミンが増えることも脳内の画像解析で確認した。移植した神経細胞が機能したと考えられるという。
詳細を読む(引用元):http://digital.asahi.com
パーキンソン病は人口10万人当たり100から150人の罹患者がいると言われ、現時点で根本的な原因を解決する手段はなく、症状を抑えることしかできない。
iPS細胞を応用しパーキンソン病の治療をサルで行った研究は欧米でも実施されているが、いずれも小規模な実験でここまで11頭のサルを使用し有効性を科学的に示したのは初めてだそうだ。
来年度中にiPS細胞研究所の「iPS細胞ストック」を活用し、パーキンソン病患者の脳に細胞を移植する「治験」を実施し、治験開始後5年以内の実用化を目指すとのこと。
iPS細胞が実際に治療に活用されるようになれば、リハビリのカタチも大きく変わるだろう。