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第一回:離婚、うつ病、休職から得た教訓【一般社団法人FPランド|理学療法士 辻 陽子先生】

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恩師、中島雅美先生との出会い

ー 理学療法士を志したきっかけを教えてください。

辻先生 小さい頃から専業主婦の母に、「手に職をつけなさい」と言われていたことが一つのきっかけだったと思います。祖父からは「学校の先生になりなさい」ということを常に言われていました。祖父からの勧めもあり、教員の道に進むことを決意し、長崎県立女子短期大学の体育科に通いました。自身がバスケをやっていた経験から、中学校の体育教員を志望していました。卒後、教員採用試験を受けながらも「生徒と年齢も近い私に、教員が務まるだろうか」という考えも芽生え始めました。

 

実は、1度目の教員採用試験には通らず、2度目の教員採用試験を受ける間、親に内緒で理学療法士の養成校受験勉強を始めていました。2度目の採用試験を受けるまでは、フィットネスクラブのアシスタントトレーナーを行っていました。

 

親には、養成校の受験に合格したら報告しようと思い、2度目の教員採用試験も受けました。教員採用試験には通らず、養成校の合格通知が届いたことで、親に相談し西日本リハビリテーション学院へ通うこととなりました。私は、長女なので自分の学費を払うため、働きながら夜間に通うこととなりました。当時教員をされていた中島雅美先生(現・国試塾リハビリアカデミー塾長)には、非常にお世話になり、在学中の職場も紹介してもらいました。

 

初めは、以前経験していたこともあり、フィットネスクラブでアシスタントトレーナーを行なっていましたが、「理学療法士によりつながる仕事がしたい」という思いから、中島雅美先生からの紹介で「昭孝園」というデイサービスセンターで働くことになりました。

 

理学療法士を選んだきっかけは、16歳の頃に腰椎椎間板(L4,5)ヘルニアを発症して、手術を受けた経験からです。手術後にリハビリを受ける中で、理学療法士という仕事を知ることができました。今思えば、選手としてセルフコンディショニングを行っていた経験が、現在の仕事につながっているなと、今回の話の中で思い出しました。

 

一般社団法人設立までの軌跡

ー 理学療法士免許取得後、はじめはどちらに入職されたのですか?

辻先生 はじめは熊本セントラル病院に入職し、その後帯山中央病院デイケアセンターに転職しました。転職のきっかけは、自身のうつ病発症が原因でした。中核病院ならではのハイレベルでタイトな業務内容と、自身の離婚がきっかけで発症し、休職。熊本セントラル病院に戻ることもできたのですが、当時の自分の気持ちとしては職場にご迷惑をおかけするのではないかと判断し転職しました。

 

うつ病も若干の服薬と環境の変化で落ち着き、在学中に働いていた施設での経験から、高齢者と関わる事が好きだった気持ちを思い出し、デイケアセンターに移ることとなりました。

 

デイケアセンターでは、リハビリ職としては一人職場でしたが、仕事と家庭の両立を上手にこなしている他職種の方々が多く、モデルケースを得る事ができ非常に感銘を受けました。私も転職を機に、いい出会いに恵まれ再婚に至るのですが、その頃から自分のワークライフバランスには悩みました。再婚ですからね。

 

再婚直前に、父から言われた「お前は人生で2人の男性を不幸にするのか」という言葉が心に刺さり、時間のゆとりを優先し非常勤勤務に切り替えました。

 

離婚というものは、どちらかが100:0で悪いということはありません。父の言葉は私にも非があったことを改めて気付かせてくれた言葉だなと思いましたね。

 

再婚後すぐに子供を授かりましたが、当時リハで勤務しているのは私一人。妊娠後も、ギリギリまで働いていたのですが、切迫早産の危険もあり、お腹の子供を優先し退職しました。

 

生まれた子供が1歳になる頃、学生時代から大変お世話になっていた理学療法士の杉野哲裕先生が独立され、リハビリ・デイサービスセンター「しん」を開業されたことを知り、非常勤で勤務させていただくことになりました。子供を保育園に入れる審査に落ちてしまい、週三回の一時保育をお願いしていたため、非常勤で勤務していました。

 

子育てと仕事を両立している中で、隙間時間に自然療法のサークルを開くこともありました。実は子供にアレルギーがあり、食べ物などに気をつける中で、自然療法に興味を持ち、アロマセラピーを教わっていた先生と一緒に立ち上げることになりました。この一環として骨盤底筋体操の普及もスタートしています。

 

リハビリ・デイサービスセンター「しん」は、第二子の妊娠を機に退職し、一般社団法人を設立するに至ります。

続くー。

 

【目次】

第一回:離婚、うつ病、休職から得た教訓

第二回:第一子妊娠中に尿失禁を経験

最終回:母親が笑顔でいることが元気な子供が育つ要素

 

辻先生オススメ書籍

 

女性の泌尿器障害と骨盤底再建
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女性下部尿路症状診療ガイドライン
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 辻陽子先生のプロフィール

 熊本で病院施設勤務をしながら、約10年間の非営利団体での尿失禁予防の啓蒙活動を行う。開催講座は200回以上。延べ参加者数2500人以上。約3年前に家族で予防医学を軸にした一般社団法人を設立。会員制がん予防リスク評価事業と女性のヘルスプロモーション関連事業(病院・助産院・大学と連携。産前産後・尿失禁予防)を行っている。熊本地震をきかっけに産婦人科医院にて院内講座を開始。民間での他職種連携のもと第一次予防分野の普及に努めている。

【資格】
・理学療法士日本コンチネンス協会認定・コンチネンスリーダー
・APTA認定 骨盤底の理学療法Level1 修了
・ガスケアプローチ受講in Paris
・二児の母

【所属】
・一般社団法人FPランド 代表理事
・産後リハビリテーション研究会 副代表
・日本コンチネンス協会
・女性の為の異業種研究団体~with women~ 広報

辻先生登壇イベント情報

【福岡開催】2017年11月26日 ウーマンズヘルスケアフォーラム2017

セミナーのアイキャッチ

《概要》

日時:2017年11月26日(日) 9:00~17:00

料金:
プレミアム席→¥18,800
A席→¥16,800
B席→¥14,800
※全て税込みの値段です。

会場: 南近代ビル(JR「博多駅」よりバスで5分)

定員:350名

第一回:離婚、うつ病、休職から得た教訓【一般社団法人FPランド|理学療法士 辻 陽子先生】

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