協力隊試験について 面接試験 専門編
今回は専門分野の面接についてお届けします。専門分野の面接官はJICAの技術顧問である方がされます。私が受験した2011年は、PT、OT、STの技術顧問は療法士の方でした。
内容としては疾患やリハビリテーシンの実際の対応についてなどの具体的な質問をされま
した。実際に私が聞かれた内容は以下の通りです。
□ どのような臨床経験がありますか?
□ 地域リハビリテーションの経験はありますか?
□ 当事者の方の家を訪問したらまず何をしますか?
□ デュシャンヌ筋ジストロフィーの症状を教えて下さい。
□ 糖尿病患者の理学療法について教えて下さい。
どうやって車椅子で出かけましょうか?
正直なことろ、予想していなかった質問をされ、とまどいました。
これはあくまで私が質問された内容で、人によって全く違う質問がされていたらしいので、傾向のようなものはないように思えます。
ただこの質問から読み取れることは、筆記試験のところでも書きましたが、幅広い疾患や様々な場面に対応できる力を試されているのでしょう。
訪問リハビリテーションの経験がなかったら?
小児リハビリテーションの経験がなかったら?
難病リハビリテーションの経験がなかったら?
…がなかったら?
正直、全ての分野において十分な経験をされた方などいないかと思います。開発途上国の現場では今まで診たことのない疾患や、出会ったことのないケースの連続で、経験のない事尽くしといっても過言ではありません。
私が実際に経験した事例でこんな方がいました。33歳の彼は10年以上も前に医療ミスで脊髄損傷になった方でした。
彼の家はマンションの5階にあります。ただエレベーターはありません。また階段昇降機のような福祉用具もありません。
彼は日常の生活をどう過ごしているのでしょうか?僕ら療法士が彼にできることは?
登れないけどバリアフリー!?
余談でしたが、開発途上国の現場では日本では考えられないような事例に出会います。
ただ日本にいても日頃から文献などで幅広く疾患について勉強しておくことはできますし、また、開発途上国で問題となっている事例等についても調べることはできかるかと思います。
試験対策というよりも開発途上国分野へ踏み出す一歩として、幅広い疾患やアプローチについて勉強しておくと良いのかもしれません。
あと1点重要なことは、CBRやICFという概念についての理解を深めておくこともおすすめします。
*上記見解はあくまで筆者の経験談であり、JICAの公式見解ではありません。
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