今月29日、自然科学研究機構 生理学研究所の南部篤教授らは、大脳皮質の特定の領域が大脳基底核に抑制性の情報を送り、目的の運動を引き起こすのに対し、 周辺の広い領域が興奮性の情報を送り、不必要な運動にブレーキをかけていることを明らかにした。
▶︎http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20170929_04web.pdf
大脳基底核は運動をコントロールする役割を果たしており、大脳基底核が不調を来たすとパーキンソン病などにみられるような運動障害が生じる。
自然科学研究機構 生理学研究所の南部篤教授らは、光を使って大脳皮質を刺激することによって、大脳皮質から大脳基底核へ情報が伝わる様子を調べた。
南部教授は、これによって『限局した領域からの抑制と広い領域からの興奮』という大脳皮質から大脳基底核への情報の伝わり方の基本原理が明らかになり、『必要な運動を引き起こし、不要な運動を抑制する』という神経基盤となっていることを示すことが出来たと話している。