マネジメントの正体 ~他者を介して成果を出す~ | 松山太士先生

  • Line
  • Hatena
30 posts

【大阪開催】松山先生による課題解決力を磨く実践型ワークショップは以下

>> https://1post.jp/4033 <<

 

第1回:マネジメントことはじめ

◆マネジャーになることへの葛藤

皆さんは、理学療法士や作業療法士の仕事に対してどのような印象を持っていますか?
臨床で患者さんに直接対峙し、喜びも困難も患者さんと共に分かち合いながら仕事をする。そんなセラピストという仕事に大きなやりがいを感じている人は多いかと思います。人から直接感謝され、人の役に立っていることが実感できるセラピストの仕事は、本当に幸せな仕事だと思います。

 

もう一つ質問です。「マネジメント」や「マネジャー」という仕事に対してどのような印象を持っていますか?

 


この記事を読んでいるわけですから、キャリアアップのひとつのかたちとして少し興味を持っている人もいるでしょう。もしかしたら、マネジャーへの昇進に対して漠然とした不安やネガティブなイメージを持っている人もいるかもしれません。勤務表作成やクレーム対応、人間関係の仲介など、マネジャーは様々な課題への対応が求められます。こういった大変な雑務をすること=マネジメントだと思っている人もいるかもしれませんね。

 

実は、かく言う私もそうでした。マネジャーになった直後は、直接患者さんに対峙することが少なくなり寂しく感じました。その一方で大変な課題への対応に追われ、非常に戸惑ったり悩んだりもしました。


でも、今はマネジャーという立場で仕事をすることができて本当に良かったと思っています。マネジャーの仕事は、現場で起きる様々な雑務に対応し翻弄することが本質ではありませんでした。マネジャーになることでしか成し得なかったことも沢山ありました。


この連載記事では、そんな私のささやかな経験などを織り交ぜながら、リハビリテーション職種におけるマネジメントについて、できるだけ皆さんに興味を持ってもらえるように語っていきたいと思います。そして、この記事を読んだ皆さんがマネジメントに対して少しでもポジティブなイメージを持ち、マネジャーへのキャリアへと踏み出す一助になれることを願っています。


◆ マネジメントって何だっけ?

”マネジメント”という言葉から、皆さんはそのような言葉を連想しますか?


「管理」「リーダーシップ」「組織」「上司」など、色々な言葉やイメージが連想されるかもしれません。マネジメントという言葉は、人によって解釈が分かれやすい言葉(これを、ビッグワードと言います)であるということです。マネジャーを志す人は、できるだけビッグワードを使わずだれが聞いても解釈が分かれ難い言葉で説明することが大切です。そこで、まずはマネジメントという言葉の意味について読者の皆さんと前提をそろえておきたいと思います。

 

マネジメントの定義は色々とありますが、私が最も気に入っている定義は、「Getting things done through others (他者を介して成果を出すこと)」というものです。

 

この言葉から、どのようなイメージを連想したでしょうか?

 

「あなたの仕事はマネジメントですよ」と言われるよりも、「あなたの仕事は他者を介して成果を出すことですよ」と言われた方が、よりイメージしやすく具体的な行動を起こし易い印象を受けませんか?
本連載記事では、この定義を用いてすすめたいと思います。


◆偶然の機会を乗りこなし、マネジャーのキャリアを自ら創造する

私がマネジャーになったのは、自ら望んだわけではありませんでした。突如与えられたマネジャーという立場に、私は戸惑い悩んでいました。しかし、そんなある時、ふと思ったのです。

 

「数十名の部下を持つリハビリテーション部門のマネジャーを経験した理学療法士は、全国にもそんなに多くは存在しないだろう。誰でもなれるわけではないのであれば、この機会をチャンスととらえ、うまく活かしたキャリアへと進むのも面白いかもしれない!」

 

そう思うようになってからは、気持ちが非常に楽になりました。今思えば、この気持ちの切り替えがキャリアの転機となったのです。

 

後から知ったことですが、『キャリアは偶然によって左右されることが多く、これらの偶然をポジティブな方向に考えることでキャリアアップにつなげることができる』という理論があります。


”Planned Happenstance Theory (計画的偶発性理論)"というキャリア形成の理論1)ですが、この理論は主に3つで構成されています。

 

①個人のキャリアは、その8割が予期しない偶然の出来事によって構成されている


②その偶然の出来事は、本人の主体性や努力によりキャリアを歩む力へと最大限活用することができる


③偶然の出来事は、ただ待っているだけでなく意図的に生み出すように積極的に行動することや、自分の周囲で起きていることに心を研ぎ澄ませることで自らのキャリアを創造する機会を増やすことができる

 

それから、このような偶然の機会をうまく乗りこなして自分のキャリアへと最大限活用するためには、5つの心がけ(行動指針)が大切であると説かれています。

 

私の経験を振り返ると、この理論は非常に納得感がありました。
次回は、私の経験と照らし合わせながら、このキャリア形成の理論について一緒に考えてみましょう。

 

【大阪開催】松山先生による課題解決力を磨く実践型ワークショップは以下

>> https://1post.jp/4033 <<

 

【お願い】
読者の皆さんからの感想やマネジメントについての悩み、知りたいこと等をtwitter(@taishimatsuyama)または、tmatsuyama☆yachiyo-hosp.or.jp (☆→@に変えて送ってください)にてお寄せください。頂いた感想や質問に返答するかたちで、連載後半の記事を執筆したいと考えています。

 

【参考文献】
1)Kathleen E. Mitchell, Al S. Levin, John D. Krumboltz :Planned Happenstance: Constructing Unexpected Career Opportunities.JOURNAL OF COUNSELING & DEVELOPMENT:VOLUME 77 NUMBER 2 SPRING 1999,p115-124

 

◆松山先生インタビュー

第一回:100名の頂へ

第二回:進撃のマネジメント

第三回:悩み苦しみ越えろ

最終回:臨床でもマネジメントを活用できる理学療法士へ

 

  • Line
  • Hatena
マネジメントの正体 ~他者を介して成果を出す~  | 松山太士先生
マイナビ
43165
43183

Popular articles

PR

Articles

Bnr 01