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膝関節動的不安定性の定量化する医療機器を開発

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膝の前十字靭帯損傷(ACL)損傷をした際、膝関節の回旋不安定性を評価できるPivot Shift test。従来、回旋の程度は、検者の主観的な評価で行われ、結果を定量化する事が難しかった。

 

現在、神戸で開催されている第91回日本整形外科学会学術総会にて、簡易的に装着でき尚且つ、回旋不安定性を定量化できる機器が出展されている。

 

▶︎ 日整会に関節動的不安定性定量化の医療機器を展示

 

この機器は、センサの装着されたベルトを大腿と下腿に装着。Pivot Shift testを行った際に出現する脛骨の亜脱臼を、角度と加速度の双方から解析する事が出来る。結果はグラフ化され、パソコン画面にリアルタイムで表示される。どの角度で加速度が大きく、亜脱臼しているのかその場で確認する事が出来るようになっている。

 

膝の前十字靭帯を損傷すると、関節の転がりと滑りの関係が破綻し、屈曲30°まで大腿骨顆が脛骨高原上を後方に転がり運動のみで移動してしまい、脛骨が前方に亜脱臼する。Pivot Shift testは、この亜脱臼を確認するように伸展位から膝外反、内旋方向にストレスをかけながら屈曲していき、屈曲30°付近で脛骨の前方亜脱臼が出現すれば陽性となる検査だ。

 

この現象は、前十字靭帯損傷患者によくみられる、膝がガクッと崩れる“Giving way”の要因にもなってしまい、歩行時や方向転換時の不安定性に繋がってしまう。

 

今回の機器を使用することで、術後の不安定性改善を定量的に評価し、靭帯の回復状況や運動負荷量を決める指標になることを期待したい。

膝関節動的不安定性の定量化する医療機器を開発

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