現在、医療やヘルスケア分野にITを掛け合わせたビジネスが非常に注目されており、多くの企業がこの分野に参入してきている。今回、米医薬コンサルティング企業IQVIAの日本法人が、医療アプリが医療費削減効果について調査しまとめた。
IQVIAでは、海外でアプリによる治療効果が論文などで証明されている治療領域を5つ選び、入院率や入院日数がどれだけ削減できているかなどのデータから、医療費の削減額を計算した。
その結果、5領域の平均で0.8%の医療費削減効果があった。これを国民医療費の約42兆円に当てはめ、3390億円の削減が可能と試算した。
選んだ5領域は糖尿病予防、糖尿病管理、気管支ぜんそく、肺リハビリテーション、心臓リハビリテーション。特に糖尿病管理領域の削減幅が大きく2%以上あった。
詳細を読む(引用元):医療系アプリ 医療費節約効果は3390億円 米系コンサル試算
糖尿病や高血圧、COPDなどの問題は生活習慣を見直すことで、症状が改善することもある。例えばアプリを用いることで、遠隔でも理学療法士が医療相談行うことができるようになる。
これは、離島や過疎化が進んだ地域の医療課題の解決はもちろん、仕事や家事などで忙しい現代人も通院頻度を削減できるようになる。
症状の重篤化を予防でき、医療費も削減できるようになるというわけだ。
今年の診療報酬にて遠隔診療も算定できるようになった。医療費削減効果が認められるアプリは今後ますます浸透していくことであろう。