ここからはペリネリハビリテーションの実際ということで、治療の方に移っていきます。
実際に講義研修会の中では治療体操を細かくまではやっていかなかったんですが、全身的な体操としては、カリボー先生が提唱しているような体操とか、コフレー先生が提唱しているようなドローインの体操があります。
実際に研修で行なっていったのは徒手的治療とかバイオフィードバック療法、電気刺激療法です。実際に診療を受けている方に対しては1回30分の施術が基本的な単位となっていて、30分の間に必要な治療を組み合わせて行なっていきます。
では徒手的治療です。筋に対して実際に陰部に指を入れた状態で抵抗をかけて収縮できるかどうかを実際に収縮してもらいます。例えば右の方が弱くて左がしっかり収縮しているという場合もありますので、そういったところをガイドしながら骨盤底筋の各筋の収縮を確認して筋収縮を促します。また、過緊張の筋肉に対してはリラクゼーションを行なっていきます。
こういったものは骨盤底筋全体として捉えるのではなく、個別の筋として捉える為に、経膣触診をした際に恥骨膣筋・恥骨直腸筋・腸骨尾骨筋・坐骨尾骨筋といったものを鑑別して触っていきます。
実際そこを触って筋緊張をしているのかどうかとか、まず触られている感覚があるのかどうかということを含めて触っていきます。ですので、理学療法士としては触っている筋が何筋なのかということが分かることが必要で、研修でもかなり重点的にやった内容になります。
また、助産師さんとかはこの膣も実際に触っていくことも当然するんですけど、どちらかというとこの骨盤底筋を全体として捉えて診察していることが多いですので、こちらが理学療法士の特化した分野にはなってきます。
ただ視診・触診、またこの実際に徒手的に治療する内容に関しては、日本ではなかなかまだ難しい段階で、いくつかの病院では自費診療で行なっているところもありますが、なかなか一般化しにくい部分ではないかと思います。
続きまして、バイオフィードバックです。こちらは機械を用いて、実際に視覚や聴覚サインを用いて膀胱会陰部の機能を表出していきます。
骨盤底筋や膀胱機能の改善を意識的に行うために用いられます。また、記録ができますので前回の画像と比較をして、どれだけ改善しているのかということも視覚的に理解することが可能になっています。
こちらが実際のフランスの診療所になります。ベッドの上に紙を敷いて患者さんごとに取り替えることをしています。こちらに置いてある機械がバイオフィードバックのパソコンです。どうしても清潔にしなきゃいけないとかプロープ(電極)を膣に挿入する時に潤滑剤を用いたりしますので、そういったものはをすぐ手元に取れるように揃えています。
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・布施 陽子先生 ー 産前産後の理学療法
・笹岡 愛加先生 ー 海外における骨盤底の理学療法-フランスの状況を中心にー
・荒木 智子先生 ー ウィメンズヘルスからみたキャリアデザイン
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