脳梗塞患者を対象としたMuse 細胞製品「CL2020」の探索的臨床試験を東北大学病院にて本年9月中旬より開始される。
▶︎ 脳梗塞患者を対象とした Muse 細胞製品の探索的臨床試験の開始について
株式会社生命科学インスティテュートのMuse 細胞製品「CL2020」は、本年1月に急性心筋梗塞患者を対象に探索的臨床試験開始。今回は第二の対象疾患となる。
Muse 細胞(Multilineage-differentiating Stress Enduring cell)は、2010 年に東北大学の出澤真理教授らのグループにより発見された「ヒトの多様な細胞に分化する能力を有する多能性幹細胞」である。もともと生体内の間葉系組織内に存在する自然の幹細胞であることから腫瘍化の懸念が少ない ことに加え、目的とする細胞に分化誘導する必要がなく、そのまま静脈内に投与するだけで傷害部位に 遊走、集積し、生着して組織を修復するという特長を有している。
これまでに実施した 脳梗塞モデルを用いた動物試験では、CL2020 の静脈内投与により、運動機能障害の改善効果を 示すことが確認されている。CL2020 は、傷害を受けた神経回路を修復することで運動機能障害を改善する可能性があり、脳梗塞治療の新たな選択肢になりうると考えている。