理学療法士の需給推計が、2040年頃には供給数が需要数の約1.4倍に、作業療法士においては、約1.2倍に上がる見通しだ。今月5日に厚生労働省と「医療従事者の需給に関する検討会 第3回 理学療法士・作業療法士需給分科会」が開催された。
2016年に開催された第一回と第二回では、新卒者の質の低下や養成の質の低下が課題として上がり、「大学教育では、卒業研究を必修科目としている大学が81%、うち研究発表会を実施し論文集を作成しているのが82%という、高い数字が見られている」といった大学教育体制への転換に関する議案が多く上がっていた。
今回公開された累計では、PTは2018年の就業者数が127,000人、OTは74,615人であり、2040年には人口10万人に対する療法士数はそれぞれ237人、124人約3倍に増加する計算だ。また、現在の養成定員数が将来も維持された場合、2040年時点の18歳人口に占めるPT・OT学校養成施設入学者数の割合は約1.35倍に増加に増加することも分かった。
昨年、理学療法士・作業療法士の養成カリキュラムが変更し、93単位以上から101単位以上へ引上げられ、平成32年より実質上3年制の専門学校では単位取得が難しい状況になる予定だ。需給バランスから考えると需要を増やすか、供給を減らすかの選択が必要とされてきているのかもしれない。