今月15日、健保険組合連合会と全国健康保険協会は、「軽症者の保険給付範囲を縮小する方向に舵を切るべき」と保険給付範囲の見直しに向けた意見書を公開した。
国民が毎月支払っている健康保険料の拠出金の使い道は半分が高齢者医療費である。団塊の世代が75歳に突入する2022年からは急増することが確実で、抜本的な見直しが必要な時期なのかもしれない。一方で、医療技術の急速な進歩により高い治療効果が期待され、1回当たりの費用が極めて高額の新薬が登場してきておりオプジーボやキムリアのような革新的で高額な新薬の保険適用は今後も続く見通しだ。
そういった状況から、健保蓮は社会問題となっている柔道整復・あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費の悪質な不正請求を受けて、保険給付範囲はゼロベースで見直されるべきとし、また今回「保険給付範囲について、除外も含めて、改めて見直しを検討することが必要」「公的医療保険の給付は個人が負担しきれないリスクに重点化する方向に舵を切るべき」との意見を公表した。
軽症疾患用の医薬品については、保険の給付範囲から除外や償還率を 変更すべきで、まずは 市販品類似薬から除外を進めていくべきと述べている。