福岡周辺と首都圏に27の病院を展開するカマチグループ。約3000名のセラピスト数が働く国内大手のマンモス医療グループです。

 

今回、その一つである一般社団 巨樹の会 八千代リハビリテーション病院(以下、八千代リハ)の 　課長　伊藤進一先生  にお答えいただきました。

 

ー　始め就職したのはこのグループですか？

伊藤　平成18年に前の病院から引き継いで八千代リハができたのですが、そのタイミングで新卒として入職した感じです。今の役職についたのは、平成29年4月からです。

 

ー　どのような業務をされているんですか？

伊藤　リハビリテーション科のマネジメント(人・物・金・知識・情報)が主な業務です。

 

ー　療法士140人のスタッフをまとめる管理者として、よく注意をしている部分はどういうところにあるのでしょうか？

 

伊藤　私たちがサービスを提供する対象は人であり、年配の方が大多数ですので、一番は接遇のところです。話し方だったり、立ち居振る舞いだったり、当たり前のことを教えていくことが一番大事だと思っています。

 

ー　新卒で入った時に「こういう理学療法士は伸びていくな！！」と思うスタッフの特徴はありますか？

 

伊藤　人の話を聞くとか、挨拶ができる等、当たり前のことができる子とか、ですかね。知識や技術だけ追い求めているようなスタッフは、なかなか患者さんから信用されないと思います。

 

ー　新卒教育はどんなことを考えてやられていますか？

 

伊藤　回復期は、入院期間が最大180日で、患者さんにとって退院されてからの生活の方が圧倒的に長いので生活スパンをマネジメントする力を身に着けてもらうという事が大事だと教えています。

 

退院したあとにこういうところが足りないから家族に手伝ってもらうとか、介護保険サービスは何を当てはめればいいのかとか、そういうマネジメントができるように教育しているつもりではあります。

 

ー　新卒採用時はどういうところを見ていますか？‐

伊藤　基本的な所しか見ていません。ちゃんと挨拶ができるかとか、電話の受け答えとか。

 

ー　中卒採用ではどうでしょうか？

伊藤　スタッフとマッチするかとか、中に溶け込んでやっていけるかとかですかね。経験年数とかは特に気にしていません。

 

ー　他の急性期とかと比べて、回復期リハビリの魅力ってどんなところにあると思いますか？

 

伊藤　患者さんを長く担当できますし、良くなっていく過程に関われるというのは大きいと思います。

 

あとは、普通に仕事をしていたら、患者さんのことで悩むと思いますが、一人一人の患者さんだどんなところに困っているのかとか、ちゃんと話を聞いたりとか、一個一個解決していく、それに対して自分はなにが不足しているかとか、自分自身で分析して勉強していくしかないですね。ちょっとずつ一個一個積み上げていくしかないかなと思います。

 

八千代リハの場合だとスタッフはたくさんいるので、相談できる環境がたくさんあったりするので、その辺はうちのスタッフはいいなと思います。周りにスタッフがいなくて相談できる相手がいないとかそういう環境ではないです。

 

ー　印象に残った本、影響を受けた本、勉強になった本はありますか。映画でもいいです。

伊藤　ドラッカーの本は読みました。社会貢献、社会が必要としていないと事業として成り立たないよということ、うちの病院も患者さんがいるからこそ、病院として成り立っているとか改めて考えさせられました。

ー　先生にとってのプロフェッショナルとは何ですか？

 

伊藤　患者さんの訴えてることとか、患者さんの言いたい事とか、ちゃんと耳を傾けることです。日々の業務の煩雑さをないがしろにしている人もいると思うので。

 

基本は患者さんの訴えを聞いて、どんな生活をしているか考えてマネジメントすることができて一人前の回復期スタッフかなと思います。