精神療養病棟でも疾患別リハ算定可能に|令和2年度診療報酬改定

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精神療養病棟入院料の算定要件を変更し、疾患別リハビリテーション料やリハビリテーション総合計画評価料は別に算定できるよう見直される。厚生労働省の中央社会保険医療協議会が開催され、令和2年度の診療報酬改定に関する個別改定項目が提示された。

▶ 中央社会保険医療協議会 総会(第448回) 議事次第

 

現在、精神病棟に入院する患者のうち、約17万人が1年以上、うち約9万人は入院期が5年以上の長期入院である。


また、かつて多用されていた抗精神科薬の副作用で、パーキンソニズムが出ている方や肥満・廃用などによって移動能力が低下し車椅子を使用する方、寝たきりで可動域制限のある方や食事をはじめとするADLに介助が必要な方は多い。

 

しかし、現行の制度上では、精神療養病棟の施設基準として登録されている作業療法士は包括され(=マルメで)配置されており、「精神科作業療法」をはじめとする診療報酬の請求ができなかった。

 

また、「精神科作業療法」に関しても、「集団・2時間」という条件がついており、心身ともに個別対応の必要な方には診療報酬として算定できる根拠がないためにサービスとして提供するしかなかった。

 

改正案では、疾患別リハビリテーションが可能になり、これによって個別対応を必要とする長期入院患者に対しての対応が可能になった。

 

一方で、精神科病院では現在、短期入院・早期退院・地域移行といった、地域・在宅シフトへの流れが進んでいる。

 

早期退院・地域移行に関しては、精神保健福祉士(PSW)が中心となって動いているが、職員の福祉機器に関する情報不足や介助方法の知識と技術不足は否めず、精神病棟で働く作業療法士は、身体面に苦手意識のある職員も多い。

 

ニーズと採算を検討して、病院がどのような選択をするかー。いずれにしても、まだまだ量的にも質的にも課題が多い領域だと言えるだろう。

 

・現行

[算定要件] 注2 診療に係る費用(注3から注 6までに規定する加算、第2節 に規定する臨床研修病院入院診 療加算、地域加算、離島加算、 精神科措置入院診療加算、精神 科措置入院退院支援加算、精神 科地域移行実施加算、医療安全 対策加算、感染防止対策加算、 患者サポート体制充実加算、精 神科救急搬送患者地域連携受入 加算、データ提出加算及び薬剤 総合評価調整加算、第2章第8 部精神科専門療法に係る費用並 びに除外薬剤・注射薬に係る費 用を除く。)は、精神療養病棟 入院料に含まれるものとする。

 

改正案:[算定要件] に新たに以下が追記

区分番号H 000に掲げる心大血管疾患リ ハビリテーション料、区分番号 H001に掲げる脳血管疾患等 リハビリテーション料、区分番 号H001-2に掲げる廃用症 候群リハビリテーション料、区 分番号H002に掲げる運動器 リハビリテーション料、区分番 号H003に掲げる呼吸器リハ ビリテーション料、区分番号H 176 003-2に掲げるリハビリテ ーション総合計画評価料、)は、精神療養病棟入院料に含まれるものと する。



取材協力:作業療法士 佐藤 良枝 先生

(公財)積善会曽我病院認知症疾患医療センター
 (一社)神奈川県作業療法士会認知症対策委員会担当理事

 

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