喉に外部から声の素となる振動を与えることで、喉頭を摘出し発声能力を失った人などが再び人と話すことができるようにー。
一般財団法人 ジェームズダイソン財団が主催する国際エンジニアリングアワード、James Dyson Awardにて国内最優秀賞に、東京大学大学院 竹内 雅樹氏ら4名チームによる、声を失った方々が、再び声を取り戻すことができるウェアラブルデバイス「Syrinx」が選ばれた。
▶︎ https://www.jamesdysonaward.org/ja-JP/2020/project/syrinx-1/
「Syrinx」は、失われた声を取り戻すウェアラブルデバイスで、喉に外部から声の素となる振動を与えることで、喉頭を摘出し発声能力を失った人などが再び人と話すことができるようになる。
失う前の声の録音データを元にAIで声帯の振動音を生成することで元の声を再現する。また、ハンズフリーで使用可能なため日々の生活動作を妨げることがなく、その外観は、会話のきっかけとなるような洗練されたデザインを有している。
今回の受賞を受けて、チームリーダーの竹内氏は「私たちのゴールはSyrinxを製品化して、世界中の声を失った方々に届けることです。今回の受賞はそのための大きな一歩を踏み出したと考えております。そのため、今以上に質のいいものを世に出せるように、今後も開発を続けていきたいと思います。」とコメントしている。