皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。
前回まで膝関節の疼痛に着目して解説しました。疼痛の解説の中で行った対処的理学療法・原因的理学療法の視点は非常に重要なため、是非参考にして下さい。本日は変形性膝関節症に対する介入について解説していきたいと思います。
変形性膝関節症
少し古いデータにはなりますが、40歳以上の日本人における変形性膝関節症の有病率は男性42.6%、女性62.4%であり、国内の患者数は2530万人と推定されており1)、非常に多い疾患になります。症状としては疼痛(運動開始時)、腫脹、変形、可動域制限などが見られます。
膝関節は靭帯依存が強い関節であり、身体重心の影響を受けやすい特徴があります。また、不安定な関節で疼痛に繋がりやすいことも特徴になります。
変形性膝関節に対する介入
ここからは変形性膝関節症に対する介入について解説していきます。私が考える介入の戦略としては①疼痛の軽減、②膝関節・他関節の機能改善、③姿勢・動作の改善、④生活指導・減量の4つをベースに考えています。
①疼痛の軽減
活動の制限に一番繋がりやすいのが疼痛になります。疼痛については評価が一番重要になります。まずは問診より疼痛の部位の確認を実施し、評価に繋げていくことが有効になります。問診については以下の内容を聞くことが望ましいと考えられます。
疼痛に関しては疼痛が生じている組織を同定することが非常に重要になります。同定後になぜその組織にストレスが生じているか原因を考え、評価していくことが必要になります。疼痛の同定・メカニカルストレスの評価は前回までの記事で解説しているため、前回の記事と前回の記事から疼痛シリーズのリンクで確認して下さい。