【福井県作業療法士会を「見える」会へ】 -作業療法士(OT)藤波 英司先生最終回-

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福井県作業療法士会の今後の活動

藤波会長2

藤波先生:平成22年度から福井県作業療法士会は、一般社団法人化しまして、より社会性をもった会になりました。

そして2年前から私が会長にバトンタッチしました。

当時は、勉強会や懇親会を開催しても30人ほどしか集まらず、周りの意見を聞くと「会が何をしているのかよくわからない」「会費が高い」などという声をいただきました。

そこで始めたのが「会の見える化」です。

会員に対しては、若い作業療法士も見たくなるようなデザインのHPに作り直したり、電子版の機関紙をHPに載せたりと、情報発信に取り組んでいます。

また、役員どうしでメールの内容を共有できるシステムにするなどで、色々と透明化を試みています。

会員離れは当会では大きな課題です。協会や各都道府県の作業療法士会も共通の課題だと思います。

今、ようやく目標がひとつになりつつあると思います。

それは「生活行為向上マネジメント」の普及ということです。これを全国の作業療法士が共通して取り組んでいこうという流れになっています。

こういう共通の目標というものが、県士会会員の一致団結を生むという効果も期待しているところです。

この会は、「福井県民の健康を守る」と言ったら大袈裟ですが、そういった使命感と責任で運営しています。

地域で作業療法士が必要になったら速やかに紹介したり、行政や関係する機関で作業療法士としてのアドバイスが必要な場合は積極的に関わっていきたいと思っています。

求められることが多くなってきましたので、それに応えることのできる人材の育成が急務ですし、それに努めているところです。

今年は組織を見直して改編しました。

新たに「企画推進部」を設けて、地域包括ケアシステムの構築を視野に、情報提供や人材育成に関する研修会の開催や、広報活動を行っています。

さらには「生活行為向上マネジメント部」を設け、県内のすべての地域で、すべての会員が生活行為向上マネジメントを活用できるよう目指しています。

「地域活動推進局」の設置は、県内の各地区でこのような人材の発掘や把握、育成をする部署で、各部と連携を取っていきます。

地域包括ケアシステム構築の中、この2年間で、作業療法士が結果を出していかないと私たち作業療法士の必要性が問われてしまいます。

そこが今集中してやるべきことだと考えています。それを実行するにも、やはり人材の育成が最大のポイントになってくると思います。



若手療法士、これから作業療法士を目指す方へ

藤波先生:以前に、母校で高校生向けに自分の人生と照らし合わせて、作業療法士のアピールをしてきました。何を話したかというと「人と接することが自分の人生の肥やしになる。人のためにできる仕事。そしてそれが最もわかりやすい仕事」であるということをお伝えしました。

もちろんどんな仕事であれ、人のためになるものではありますが、それをより感じられるものだと思っています。

私自身、高校生の頃は勉強なんてちっともしませんでしたし「方程式を覚えて何の意味があるんだ?」とも思っていました。

しかし、この分野の勉強は、それを学べばすぐに実践できて、人のためになる。こんないいものはないなと思います。

そうなってこれまでのことを踏まえて考えてみると、人のためになる仕事ではありますが、一番は自分のための仕事だなと思いました。

人と関わりながら、辛い思いをしたり、一緒に感動したり、そんなことが好きな方は是非なってもらいたいなと思っています。

藤波会長3

1,2年目の子達には、10年20年先にこの資格がどうなっているかはわからないけど、先ほども言いましたが、人のために悲しんだり、感動したりすることの喜びを感じてもらえたらなと思います。

なかなか1,2年目ですと、自分が中心になってしまいがちになります。

それは誰しもそうで、結婚して子供を育てて、親の介護をして、地域と関わっていく中で、育まれていくものだと思います。

一つ一つ目の前の目標を達成しながら確実に前に進んで行ってもらいたいと思います。



藤波 英司先生

一般社団法人福井県作業療法士会 会長
有限会社ハートフルケア 代表取締役

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