日本作業療法士協会は、設立60周年の記念事業として実施した作業療法士養成校の学生アンケートの結果を公表した。回答した学生1,743人のうち、実習など養成校での学習以外で入学前に作業療法士と関わった経験が「なし」だったのは1,051人で60%を占めた。将来働きたい場所は医療機関が1,069人で最も多かった。調査期間は2026年6月22日から7月17日まで。
協会によると、対象は国内の作業療法士養成校210校の学生。各校にGoogleフォームを送り、学生への周知を依頼した。
回答者の内訳は4年制大学が1,162人、専門学校が569人、その他が12人。
入学前に作業療法士と関わった経験が「あり」と答えたのは692人(40%)。関わった場面で最も多かったのは「養成校のオープンキャンパス」の208人。「身近な人が作業療法を受けたことがある」191人、「中学・高校での職場見学」158人が続いた。
協会は、作業療法を知り目指すきっかけとして、養成校によるオープンキャンパスや模擬講義が有効であることが示唆されたとしている。
将来働きたい場所・領域は、リハビリ病院や精神科病院などの医療機関が1,069人。回答者全体の6割にあたる。各項目の合計は回答者数を上回る。

日本作業療法士協会 60周年記念事業「学生対象アンケート結果報告」の数値をもとにPOST編集部が作成。各項目の合計は回答者数を上回る
児童発達支援や放課後等デイサービスなどの障害福祉関連施設が309人、デイケアや訪問リハビリ、介護老人保健施設などの介護保険機関が235人。教育機関122人、行政機関89人、研究機関や一般企業77人、養成校53人、法務省の関連施設50人だった。
自由記述の分析では、患者に寄り添い信頼関係を構築する、安心や希望を与える、といったなりたい作業療法士像が示された。40年後の姿では、活躍の場の広がりやAI・ロボットの活用が挙がった。
日本作業療法士協会は1966年9月25日に設立され、会員数は約6万人。学生アンケートは60周年記念事業の企画の1つで、結果は9月号の機関誌にも掲載される予定。






