前回の内容>>ガイドラインに書いてあるからOKではない
適切な情報はどこに?
MEDLEY
「エビデンス診療ギャップ」という言葉があり、診療ガイドラインで推奨度が高いけど、実際にレセプト上で診療として行われているか?とか、そういう研究が成り立っているくらいです。
こういう背景を考えると、エビデンスとは何か?EBMとは何か?ということを伝える教育は絶対に必要だと思っています。
私が現在勤務している、MEDLEY(メドレー)のホームページでは、医師が監修しているオンライン病気辞典をはじめ、病院検索や論文をわかりやすくまとめたニュースなどを配信しています。
私が今主に担当しているのは、論文を一般の人に分かりやすいように記事にするという作業です。ニュースがカバーしている分野は、多くの病気とその治療手段(手術、リハビリテーション、など)、健康関連、食べ物、薬など多岐に渡ります。
研究でも臨床でも、どこかから情報を持ってくるときに、信頼できる情報のソースがありませんでした。MEDLEYは、適切な情報を適切に伝える場を作っている会社で、自分の研究分野ともマッチしている上に、代表たちの熱い計画に魅力を感じて入職しました。
研究や論文をバリバリ書いて、たくさん学会発表をしている人でも、「本当にこれが必要だったのかな」って密かに思っている人って多いのではないかなと思います。私も、前に脳科学の研究をしていたのですが、悩んだことがありました。
世に論文が出てたくさん引用されても、臨床での意思決定に何の影響もなかったら、なんのために研究しているんだろう?と自問自答してしまうのもわかります。
もちろん、そういう研究にも土台としての役割はあるわけで、意味のあることなのですが、研究者として、社会の本当のニーズが何なのかを知っておくことも大事だと思っています。
MEDLEYで働いていると、社会のニーズ(の一部)が分かりますし、大学院の関係では行政の人が医療に何を求めているかも情報として入ってきます。
そういう、病院ではなかなか接することのできない、リハビリテーションや理学療法をとりまく環境について、それぞれの意見を聞いてみたいという思いで、まずは一般企業を選びました。
医療は、とても不確実性が高い分野です。そのなかで、一般の人がどういう思いで治療を受けているか、医療に対してどういう印象があるか、社会全体としてはどういうことを期待しているか、といったことを知れるのは非常に価値があると思います。
なんでもそうですけど、まず一回知らない世界に踏み込んでみるというのは、人の成長として大事だと思います。
私の意見としては、一回踏み込んでみて、人生のなかでそこに時間をかけたくないと思うのであれば、研究は無理にしなくてもいいと思っています。食わず嫌いはよくないですね。
ただ、研究はしなくてもいいのですが、研究方法は知っている必要はあります。というのも、目の前の患者さんが治療してよくなりましたって、本当によくなったかは判断できないですよね。
その理由は2つあります。ひとつは、、、。
次回>>「歩かせてたら覚醒がよくなったは本当?」
前回の内容>>ガイドラインに書いてあるからOKではない
こういう背景を考えると、エビデンスとは何か?EBMとは何か?ということを伝える教育は絶対に必要だと思っています。
私が現在勤務している、MEDLEY(メドレー)のホームページでは、医師が監修しているオンライン病気辞典をはじめ、病院検索や論文をわかりやすくまとめたニュースなどを配信しています。
私が今主に担当しているのは、論文を一般の人に分かりやすいように記事にするという作業です。ニュースがカバーしている分野は、多くの病気とその治療手段(手術、リハビリテーション、など)、健康関連、食べ物、薬など多岐に渡ります。
研究でも臨床でも、どこかから情報を持ってくるときに、信頼できる情報のソースがありませんでした。MEDLEYは、適切な情報を適切に伝える場を作っている会社で、自分の研究分野ともマッチしている上に、代表たちの熱い計画に魅力を感じて入職しました。
研究している人が持つある悩み
研究や論文をバリバリ書いて、たくさん学会発表をしている人でも、「本当にこれが必要だったのかな」って密かに思っている人って多いのではないかなと思います。私も、前に脳科学の研究をしていたのですが、悩んだことがありました。
世に論文が出てたくさん引用されても、臨床での意思決定に何の影響もなかったら、なんのために研究しているんだろう?と自問自答してしまうのもわかります。
もちろん、そういう研究にも土台としての役割はあるわけで、意味のあることなのですが、研究者として、社会の本当のニーズが何なのかを知っておくことも大事だと思っています。
MEDLEYで働いていると、社会のニーズ(の一部)が分かりますし、大学院の関係では行政の人が医療に何を求めているかも情報として入ってきます。
そういう、病院ではなかなか接することのできない、リハビリテーションや理学療法をとりまく環境について、それぞれの意見を聞いてみたいという思いで、まずは一般企業を選びました。
医療は、とても不確実性が高い分野です。そのなかで、一般の人がどういう思いで治療を受けているか、医療に対してどういう印象があるか、社会全体としてはどういうことを期待しているか、といったことを知れるのは非常に価値があると思います。
「研究なんて・・」って思っている方へ
なんでもそうですけど、まず一回知らない世界に踏み込んでみるというのは、人の成長として大事だと思います。
私の意見としては、一回踏み込んでみて、人生のなかでそこに時間をかけたくないと思うのであれば、研究は無理にしなくてもいいと思っています。食わず嫌いはよくないですね。
ただ、研究はしなくてもいいのですが、研究方法は知っている必要はあります。というのも、目の前の患者さんが治療してよくなりましたって、本当によくなったかは判断できないですよね。
その理由は2つあります。ひとつは、、、。
次回>>「歩かせてたら覚醒がよくなったは本当?」
前回の内容>>ガイドラインに書いてあるからOKではない
藤本修平先生経歴
理学療法士 7年目弘前大学医学部保健学科、弘前大学大学院修了(保健学修士)
東京湾岸リハビリテーション病院
京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 博士後期課程(〜現在)
株式会社メドレー(〜現在)
■研究テーマ/専門分野 診療ガイドラインの質評価、Shared decision makingの方法論、臨床倫理、健康情報学 研究方法論 (代表論文などはコチラ)
■著書 行動医学テキスト(分担執筆)、中外医学社、2015年
■お問い合わせ 診療ガイドライン、Shared decision making、研究方法論などに関するお問い合わせは、shuheifujimototbr*gmail.comへ(*を@に変換してください)