8日第4回言語聴覚士学校養成所カリキュラム等改善検討会が開催され「国家資格の受験資格取得のための要件について、臨床実習の在り方に対する主な意見と事務局提案について」話し合いが行われました。
前回の検討会で議論が巻き起こった「大学院2年」の制度化に関して、2年で研究含む学習と合わせてSTの必須科目の教育を行うのおは実質不可能であり質の低下が懸念された問題に関して、以下のように事務局より変更の提案がなされました。今後、以下に示された改善案を元に変更されていくとみられます。
上記に加え今回特に話し合いが行われたものは、臨床実習の指導者、施設等の基準に関して。臨床実習の単位数を12単位から15単位に増加させることに加え、懸念された介護分野の実習地増加による質低下への防止策として細かな条件が付け加えられました。
また、実習の質を高める意味において指導者の要件は重要であることから、現状5年以上の経験者が実習指導者となっている要件を、PTOT同様「臨床実習指導者講習会」の修了を必須とすることが付け加えられた。以前より、「公益財団法人医療研修推進財団、厚生労働省 共催 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士養成施設教員等講習会」が行われ、この修了者の条件で「臨床実習指導者講習会」の修了となるのか?についてが論点となった。
以前、ST協会および全国リハ学校協会より出された提案書の中で「臨床実習指導者講習会の受講が必要な言語聴覚士数の概数について」が行われ、学生3,025名に対して必要指導者数(1.5倍で換算)4,537名と示されました。また、ST協会の調査により「臨床実習を担当できるST会員は15276名」いることが示され必要十分な指導者の確保が確認されています。
その上で、先ほどの「公益財団法人医療研修推進財団、厚生労働省 共催 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士養成施設教員等講習会」が以前から行われており、今回の検討会では「臨床実習指導者講習会」の修了と認めないとの見解が示されました。高木邦格(全国リハ学校協会理事長)構成員は「PTOTにおいては各協会の会長が出向き協力する旨を伝えられ実際に臨床実習指導者講習会を実施してくれ、多くの指導者が生まれている」としST協会にも同様の協力を要請しました。それに対して深浦順一(ST協会会長)構成員は「協力はしたいと思うが、期間を要する」と回答しました。
学校経営者にとって実習地の確保は必須条件であり、学校運営を左右される事案であるため、PTOT同様に執拗十分な指導者を確保できるか否かは非常に重要な要件となります。その上で、病院経営者に対しても「2日も講習会で抜けられては困る」という職員への指導は問題となる可能性を指摘した上で、各協力が必要であることを強く強調しました。
▶︎https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26113.html
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・第4回STカリキュラム等改善検討会|受験資格要件、臨床実習のあり方