作品を作り上げるための営業活動
古澤先生 結局我々って、過去の経験があって今があるじゃないですか。
作家とか漫画家とかもそうなんですけど、自分の過去の経験に沿って描くとたいしたことない作品しかできあがらないんですね。
最初は他人の過去の経験に興味を持つのですが、ある程度のところまで行くと自分で経験を作るようになるんです。
PTも漫画家もそうなんですけど、過去を回想するのは最後の最後で良いんです。
それまでに何が必要かというと、作品を作り上げるための営業活動なんです。
つまり、情報収集能力。いろんなところに足を運び、多くの人とで会い、そのなかで「なるほどな」と思ったことが蓄積されていくんです。
PTは介入のパターンが決まってきてしまうと、行き詰まってしまう。
でも、そうじゃなくて。本当に必要なことは外に出ることなんです。
外に出ることで、「自分はまだまだだ」と気づきが出来るんです。
僕も今日、POSTのインタビュアーに対して、どういう気持ちでやっているのかとか、どこまでこの活動に対して本気なのかとか、色々興味があるんです。
また、外に出で得てきたものを後輩に伝えたりする事が大切だと思います。
治療手技でも何でもそうなんですけど、3年までは良いと思っていて。
ただ、そこから先、経験者となっていく中で方向性が見失いやすくなるんです。
その時に、外に出るなどして気づきを得て、変化をつけていくことが大事なんじゃないかと思いますね。
私は私の人のつながりがあって、他人は他人のつながりがあります。
でもそれってお互いに真似できない。それがそれぞれの武器であって、誰にも真似できないものだと思うんです。
結局、人の強さって人の繋がりだと思うんですよね。
目の前の人の土俵にどれだけの繋がりがあるのかと思えば、なおさら頭を下げてお礼を言って。
歳なんて関係ないですよ。その人から学べることをきちんと学んでいこうと思えるようになってきましたね。
そのくらい自分の職種に危機感を持ちますし、それだけ思いもありますし。
私なんてまだまだ未完成ですよ。永遠に未完成です。
先生にとってのプロフェッショナルとは?
古澤先生:人の見ていないところでしっかりとした仕事が出来る人です。
人前にいるときは簡単じゃないですか。ではなくて、人の見ていないところで良い仕事して、努力する事だと思います。
*目次
【第1回】ボバースvs.PNF?
【第2回】ボバースはエビデンスが取れるのか
【第3回】実習におけるバイザー側の問題
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古澤 浩生先生経歴
平成7年リハビリテーション天草病院入職
平成22年リハビリテーション天草病院リハビリテーション部副部長
平成27年リハビリテーション天草病院院長補佐 リハビリ事業本部部長
埼玉県理学療法士連盟副会長
越谷市リハビリテーション連絡協議会会長
IBITA/JBITA国際ボバースインストラクター