選手生命を脅かすケガ。支えてくれたPT。
今は、マウンテンバイクのクロスカントリーで東京オリンピックを目指しています。現時点で、全日本選手権U23クラスで7位なので、まだまだやるべきことはたくさんあります。今は、最後の実習を残すのみとなっていまして、卒後はトレーニングが十分にできる環境に身を置いて、活動していこうと思っています。
高校生2年生のインターハイ予選の頃に大腿直筋断裂という大きなケガをして、リハビリを同愛記念病院に通ったのをきっかけに、理学療法士という仕事を知りました。先生の指導によって、東京都予選を一本だけ全力で泳げるまでに調整してもらって、関東大会、インターハイまでコマを進めることができました。
そんな出会いがきっかけで、理学療法士を目指すようになりました。
高校卒業後、東京リハビリテーション専門学校に入学しまして、正直水泳でリオオリンピックを目指していたのですが、思うように記録も伸びず。実習中の水泳の練習が困難だというところから、マウンテンバイク一本でオリンピックを目指そうと決意しました。
競技をすることで深まる基礎知識
選手としての一面を持ちながら勉強を進めることができたので、勉強が競技のモチベーションになり、競技が勉強のモチベーションになっていました。勉強する中で、基礎知識が臨床に繋がりにくい部分もありましたが、バイクの練習で、その知識を使って動くことで、理解が深まりました。
実習中も夜、バイクの練習をしていましたが、先生に教わったことを練習で体現すると、理解が深まりました。そういう意味で、バイクと勉強のモチベーションがうまく合わさっていると思います。
これは学校ごとにカリキュラムが決まっていることなので、なんとも言えませんが、授業の中に「体育」というカリキュラムがあってもいいのではないかなと思っています。
東京オリンピックを目指す
東京オリンピックの選考会は、2020年の大会前にあるもので、優勝した人がオリンピックの出場権を得られます。うまくいけば、アジア枠と日本枠の両方が取れることもありますが、その大会に合わせていかないと出場は難しいです。
なにぶん、マイナー競技でもあるため、この競技だけで生活できている人も少ないです。基本的には、スポンサー契約でバイクの提供を受けたりして、プロライダーになります。
卒後は、トレーニングを十分に行える場所で働きながら練習を続けて、オリンピックを目指すことになります。
競技者としてPTに求めること
まだ学生の立場でいうことでもないですが、選手としてPTがスポーツに関わる時に、競技動作を修正するとうのは、専門外な気がします。今や科学的に、その競技ごとの理想的なフォームはある程度確立されてきていると思います。もちろん、選手も背のフォームになるべく近づけるよう練習しています。
でも、できないんですね。頭ではわかっていても、カラダが機能しないんです。そうなった時に、理想的なフォームをPTから聞いても結局はできないんです。ただ、そのできない理由、機能しない理由を評価してアプローチすることは可能だと思うんです。
PTとして、スポーツに関わるのであれば、理想的なフォームを達成できるための機能を獲得させてあげられることが、PTに求められていることのような気がします。
正直な話、自分が選手としてケガをして、いろいろな方に診てもらって経験がありますが、そのほとんどは自分自身で治してきました。その経験が、今の勉強の糧になっています。
応援よろしくお願いします!
マウンテンバク競技は大きく分けてグラヴィティ競技であるダウンヒル、ディスタンス競技であるクロスカントリーに分けられ、クロスカントリーはオリンピック競技にもなっています。日本国内ではまだまだ競技人口の少ないマイナー競技ではありますが、年間にわたるシリーズ戦や一発勝負の全日本選手権、その他様々なイベントが開催されております。
まだまだ未熟な選手ではありますが、本気でオリンピックを目指しています。その中でも、この理学療法の考え方を武器に戦っていこうと思っていますので、応援よろしくお願い致します!ぜひ一度は会場に観戦に来ていただけると嬉しいです!
橘 信基(たちばな のぶき)さん
経歴:
2013年東京都立墨田川高等学校 卒業
2013年東京リハビリテーション専門学校 入学
戦績:
全国JOCジュニアオリンピックカップ競泳競技 入賞多数
2009年全国中学校水泳競技大会 入賞
2010年・2011年全国高校体育大会競泳競技 出場
2016年全日本マウンテンバイク選手権大会U23クラス 10位
2016年全日本マウンテンバイク選手権大会U23クラス 7位
今後の大会予定:
Coupe du Japon 白馬マウンテンバイク大会
Coupe du Japon MTB ISHIKAWA/白山一里野温泉
Coupe du Japon CJ1富士見パノラマ所属チーム:
チームスポンサー:
写真:
Hidehiro Ito