厚生労働省の平成26年「国民健康・栄養調査」によると、糖尿病有病者は男性で15.5%、女性で9.8%であり、その評価において重要な指標となるHbA1c。
病院で高齢者のリハビリに携わっているセラピストなら確認すべき必須項目であり、それゆえに筆者もこのニュースには驚いた。
なんと、HbA1cや空腹時血糖はスクリーニングが不正確という研究結果がBMJ誌より発表された。
■HbA1cまたは空腹時血糖を指標として糖尿病前症患者を選出し、介入を実施する戦略の有効性を評価するためにメタアナリシスを実施した。
英Oxford大学のEleanor Barry氏らは、現時点の基準を用いた場合にはスクリーニングが不正確で、糖尿病患者の減少にはつながらないことを示唆する結果を得た。
■糖尿病前症スクリーニングの診断精度と、糖尿病前症患者の2型糖尿病発症予防に用いられる介入(生活改善またはメトホルミン療法)の有効性を評価するために、系統的レビューとメタアナリシスを実施した。
結果から著者らは、HbA1cは糖尿病前症の検出感度も特異度も高くなく、空腹時血糖値は特異度は高いものの感度が低かった。現段階では、スクリーニングと介入のみからなる戦略では、2型糖尿病患者の増加を防ぐ効果は期待できないと結論している。
詳細を読む(引用元):日経メディカル
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年々増加傾向にある糖尿病患者の数。今後も、その最新知見に注目です。
(POST編集部 森田佳祐)
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