日本人の死亡原因第3位である「肺炎」。中でも、高齢者肺炎は理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の方も非常に接する事の多い疾患である。
呼吸器内科の長神康雄氏らは、高齢者肺炎患者向けにASAP(assessment of swallowing ability for pneumonia)という簡易な摂食嚥下機能評価法を開発した。
前回の高齢者肺炎患者153人の検討から、経口摂取できた群とMASAの各項目との関連を調べたところ、経口摂取で栄養を確保するためには、「食塊クリアランス」「咽相」「舌の筋力」「全般的な言語障害」の4項目が重要であることが示されため、これらの項目に加えて、臨床面から重要だと判断した「意識」「随意的な咳」を盛り込み、計8項目のスコアとした(図)。
このスケールは、肺炎の再発率・入院中の死亡率・半年後死亡率にも相関があり、今後はカットオフ値も検討していく予定とのこと。
筆者は訪問リハビリに勤めている理学療法士だが、ケアマネージャーさんやご家族様から「最近、食べてるときにたまにむせてるんだけど大丈夫かしら」といった嚥下の相談を受けることがしばしばある。
その際に、このような簡易な評価スケールがあれば理学療法士であってもスクリーニングすることができ、これを元に主治医に相談することも可能だろう。
高齢者のリハビリに関わるセラピストは、ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。
合わせて読みたい
・ 【呼吸・循環器・糖尿病】内部障害リハビリ関連本おすすめ12選
1,引用文と本文の区分をはっきりする。引用文には、「blockquoteタグ」で囲うものとする。2,引用元の本文を全文引用しないものとする。3,引用文は勝手に編集(構成上略す場合を除き)、内容の変更は行わないものとする。4,引用文のみの記事構成にはしないものとする。以上.
<本記事は、※1著作権法第32条 を参考に、以下の部分に注意し、記事の引用を行なっています。>
※1(引用)著作権法第32条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。(文化庁:著作権なるほど質問箱)