自己紹介
POSTインタビュアー細川:本日はよろしくお願いいたします。それではまず、自己紹介をお願いできますでしょうか?
岩田先生:はい。私は現在JICAを通じてタイの障害者ホームで理学療法士として活動している岩田ともうします。よろしくお願いします。
小泉先生:はい。私はですね、2012年6月から2014年6月まで2年間モンゴルに派遣されていました小泉ともうします。職種は理学療法士でモンゴルのウランバートル市内の国立病院で仕事をしていました。そして現在、今日いる3人でwebで開発途上国リハビリレポーター企画を運営しております。よろしくお願いします。
吉田先生:はい、僕も今の小泉と同じ時期に派遣されていた作業療法士の吉田と言います。僕は中国の無錫(むしゃく)というところ、場所としては上海から西に100kmくらいいったところの病院でOT科立ち上げを行っていました。今日はよろしくお願いします。
インタビュアー細川:みなさんよろしくお願いいたします。
JICAってなに?
POSTインタビュアー輪違:まずこの記事みている人で知らない人もいると思うので、お答え頂きたいんですが、JICAって何ですか?
吉田先生:じゃあ、僕が答えます。JICAは国際協力機構っていう国の機関です。ODAでやられている機関なんですけど、その中でいくつか事業があって、その一つにボランティア派遣事業として青年海外協力隊があるんですね。他によく広告とかで見かけるシニアボランティアとかも同じ派遣事業内にありますね。他の国にもある仕組みなんですよね。だからJICAのJはJAPANなんですけど、韓国はKOICAっていいますね。KOREAの頭文字で。
インタビュアー輪違:なるほど。今、学生さんの話を聞く機会が多いんですけど海外に行きたいって人が多いんですよ。もし行きたい場合はどうすればいいんですか?
吉田先生:はい、条件としてまず概ね3年間臨床経験が必要ですね。一次試験として書類審査があります,その後は語学と一般面接,技術面接の2次試験になります.それに合格すれば派遣候補生になれます.それから2ヶ月間の訓練があって,そこでも試験があるので,それにも合格すれば晴れて協力隊になった!ということになりますね.
POSTインタビュアー輪違:では、結構優秀な人しかいけないんですか?
小泉先生:まぁ、「体だけ」優秀であればw
一同:(笑)
小泉先生:環境が違うので、体が優秀ってのは本当に大事なんですよ。今、年2回の応募機会があるんですけど、PTで1回につき37-40名くらいの要請に対して応募人数がだいたい同じくらいなんですよね。倍率1倍ですよね。OTに関しては半分きっちゃっている時もある。(あくまでリハビリ職種で他職種は状況が異なる)
吉田先生:そう。ただ、海外で療法士としての専門性をいかして何かをしたいと思っているなら、協力隊という選択肢が一番手っ取り早いんですよ。特に海外のビギナーには。というのは、社会保障もあって、語学も習えて、2年間で積み立てて200万くらい貯まるんですよ。あと生活費や住居費はもちろんでます。
インタビュアー細川:似たようなのでNGOがありますが。
小泉先生:NGOだと本当に危ないところにいったりするという話も聞いたことがあります。社会保障がJICAほどでない事も。そういう意味では、協力隊は嘱託の公務員みたいな性質があるように感じています。だから迷っている人や少しでも挑戦したい気持ちがある人は行ってみたらいいと思いますね。思っているよりも安全ですからね。特に僕らみたいな専門職は免許があるので、帰ってきてからも働けるわけですからね。
POSTインタビュアー輪違:なるほど。それは行くべきですね。2年間のうちに何回帰ってこれるんですか?
岩田先生:1回ですね。僕は今このタイミングですw
輪違・細川:ありがとうございます。
岩田先生:でも1年間で合計20日間、国は限定されていますが他国に行ける制度があります。だから在任2年間で40日間か。日本から他のアジアの国に行くのは少し遠いですけど、タイなのでASEAN諸国とかめちゃくちゃ行きやすいんですよね。エアアジアなどのLCCを使えば安いですし。だから他国でリハビリ施設とかを見学させてもらっているんですよ。
小泉先生:岩田さん。それはねタイだからですよw 僕モンゴルですから気軽にいけない。
一同:(笑)
小泉先生:ただ、国によっていけるとこと行けないところがあるのは事実としてありますね。距離とかではなく、選択肢として無理なところ。詳細はわからないんですけど。
インタビュアー細川:そうなんですね。
小泉先生:でも色々考えても気楽に海外挑戦できるのは協力隊だとは思いますね。
岩田先生:ただ、先進国のような最先端の技術を学ぶってスタンスではないことだけは知っておいてほしいですね。
小泉先生:そうですね。アメリカとかオーストラリアとかとは違いますね。だから技術を深く高めていくというのではなくて、一から異文化の中で新しいリハビリの形を探しながら形にしていきたいって人には、向いているかもしれませんね。あと、純粋に異国で生活してみたいって人でもいいですよね。
—続く。
経歴
<吉田太樹先生>
<小泉裕一先生>
専門学校卒業後、埼玉県内の大学病院で勤務。3年間勤務し、青年海外協力隊員としてモンゴル国立第三病院へ派遣された。派遣中から開発途上国リハビリレポーターというweb企画を立ち上げ運営している。(30ヵ国からのリハビリレポートを日替わりで配信するもの)帰国後は訪問看護ステーションで勤務している。