理学療法士、作業療法士、言語聴覚士で青年海外協力隊員になろう。

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協力隊試験について 筆記試験


青年海外協力隊試験の中には職種別試験と言うものが組み込まれています。実際に実技をする職種もあります。
例えば野球やサッカーなどを指導するスポーツ隊員は実技試験がありますが、PT、OT、STなどのリハビリテーション職種は、
書類選考の段階で予め用意された記述試験問題に回答するという形がとられています。
(平成27年秋募集現在)難しい内容のものもありますが、自宅でじっくりと考えた上で回答はできますので、
制限時間などの心配はいりません。

ではどのような試験かを紹介します。大変興味深い問題となっていますので協力隊に関心
のない方も是非考えてみてください。
 

□理学療法士
問1 あなたが村を巡回している最中、男性が建築工事中に屋根から転落し家で臥床していると聞いた。 以下の問いに解答しなさい。

(1) この男性および家族へのインタビュー内容を列挙しなさい。

(2) 理学療法評価項目について述べなさい。

問2 コミュニティ・ベースド・リハビリテーション(CBR)について、以下の問いに解答しなさい。

(1) 村人の中からCBRワーカーの選抜に関わると仮定し、CBRワーカーにどのような条件を求めるか あなた自身の考えを述べなさい。

(2) CBRワーカーの養成のための3週間の研修コースを企画しなさい。

問3 あなたが途上国の医療機関で活動することになったと仮定し、以下の問いに解答しなさい。

(1) 現地の理学療法士と一緒に活動する際に、留意すべきことは何かあなた自身の考えを述べなさい。

(2) 現地の上司から研修会について相談を受けた。研修会の内容およびその進め方について述べなさい。

問4 以下の途上国で求められる活動のうち、一つ設問を選択し、解答しなさい。 1理学療法部門の5S-KAIZEN活動の方法について、述べなさい。

2村で生活する障害児・者の社会参加促進のイベントを企画しなさい。

3熱傷の理学療法における圧迫固定とその留意点について述べなさい。

4活動性の低下している精神障害者への運動プログラムを立案しなさい。  

□作業療法士
問1 平成27年4月より改正された介護保険制度のポイント(変更点)を要約し、改正による作業療法 士の業務(影響・変化)について述べなさい。

問2 生活行為向上マネジメントの概要を説明し、あなたがこれまで経験した実践領域(或いは対象者)に適用する際にどのように活用できるか説明しなさい。

問3 障がい児・者の就労支援について法律や活用可能な施設の例を挙げ、その中での作業療法士の役割について述べなさい。

問4 あなた自身が得意とする作業療法士の技術や視点と現地の資源やネットワークを融合し、開発途上国における有効な支援を実現するためにはどのようにしたらよいかあなたの意見を述べなさい。



□言語聴覚士
問1 幼児聴力検査の発達による段階性を簡潔に説明しなさい。

問2 高齢者の誤嚥性肺炎の発声機序と予防法を簡潔に説明しなさい。

問3 GRABAS尺度の利点と欠点を簡潔に説明しなさい。

問4 次の異常構音の種類について、それぞれ特徴と発生機序、および指導法について簡潔に説明しなさい。

(1)声門破裂音 (2)側音化構音 (3)口蓋化構音 (4)鼻咽腔構音
問5 現在(もしくは過去に)、自分が行っている臨床の中から症例を1つ紹介し、その障害、評価・診断、指導・訓練法について簡潔に述べなさい。

(試験問題は平成27年度秋募集のもので青年海外協力隊募集HPから一部抜粋http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/apply/exams/index.html )

案件の要請内容によって具体的なニーズは変わってくるのですが、多くの開発途上国のリ
ハビリテーションの現場において、日本のように疾患や病期で対象者が区分されているこ
となど稀なことが多いです。そのためか試験では、幅広い疾患に対する知識や、様々な地
域特性、また状況に応じた対応力を求められているように感じます。

今年度秋募集はこちらから!!

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執筆者 小泉裕一

CIMG3111 専門学校卒業後、埼玉県内の大学病院で勤務。3年間勤務し、
青年海外協力隊員として2012年6月~2014年6月までモンゴル国立第三病院へ派遣された。
派遣中から開発途上国リハビリレポーターというweb企画を立ち上げ運営している。
(30ヵ国からのリハビリレポートを日替わりで配信するもの)帰国後は訪問看護ステーションで勤務している。

 

 

 

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士で青年海外協力隊員になろう。

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