40名近い専門家が参加
8月19日(土)POSTでは初めての試みとなる『ピラティスインストラクー養成講座合同説明会』を開催いたしました。参加された企業も6社あり、様々な視点でピラティスを捉えることができた1日であった。
各資格の特徴はもちろんのこと、ピラティスの歴史から目的など、様々な視点からピラティスをご説明いただいた。一般的な認識の多くは「体幹トレーニング」としてピラティスは浸透していますが、それはごく一部の要素でしかない。ピラティスの正式名称は、コントロロジーと呼ばれ「コントロール」と「ロジカル」の造語である。自身の身体をロジカルにコントロールするツールがピラティスであるということです。
もともと負傷兵のリハビリテーションに導入されたことから広まったツールだが、創始者のピラティス氏が自身の弱い身体を鍛える方法としてあらゆる要素から作り出されている。
ファンクショナルローラーピラティス(FRP)
理学療法士の横堀先生にご説明いただいた、理学療法士の中村尚人先生開発のFRP。理学療法士のバックグラウンドから考えられた運動療法の構成から、フォームローラーを使うことでのリスク管理を色濃く残したピラティス。
横堀先生自身は、運動療法の専門家である理学療法士自身は、自分のカラダの管理を怠っていることに気づき、FRPを学んだ。理学療法士ならではの視点で、良い姿勢とは、良い歩行とは?といった概念も学べるピラティスである。
ネバダ州立大学公認DKピラティス
海外では理学療法やリハビリテーションと併設してピラティススタジオが完備されている施設は多い。また、一流のアスリートも怪我の予防やリハビリテーションの一つにピラティスを使用することがある。DKピラティスの創始者、ドリーケラペスはアメリカピラティス界の第一人者でもあり、多くのプロスポーツ選手をクライアントにもつ。
日本では、理学療法士であり、柔道整復師、アスレチックトレーナー、ヨガインストラクター、ピラティスインストラクター、日本障がい者スポーツ協会認定トレーナーなど様々な顔を持つ花岡先生を代表として活動している。今回は、花岡先生にご説明をいただいた。
当日は、参加者のみ公表されたDKピラティスの新しい活動の報告もあり、今後リハビリテーションがピラティスに導入されるために必要な活動であると感じた。花岡先生には、POST対談企画でもご登壇いただくため、一度話を聞いてみてほしい先生の一人だ。
PHI ピラティス
多くの理学療法士が取得するPHIピラティス。その理由が今回で明らかになっただろう。創始者のルビィ氏(Christine Romani-Ruby)は理学療法士として、自身のクリニックを構える傍、カリフォルニア大学準教授としても活躍している。
ルビィ氏は、サーマン教授(Shirley Sahrmann, PT, PhD, FAPTA)よりMSIアプローチを学んだ経緯があり、PHI pilatesの学習過程にもその理論が垣間見え、評価のためのピラティスが取り入れられているのは特徴的だろう。
運動療法としてのピラティスもあり、そのピラティスの動きから評価を行うことのできるPHIピラティスが理学療法士に普及するのは必然だと感じた。
Basiピラティス
創始者のRael Isacowitz は 25 年にも及ぶピラティストレーニングを行い、 そのスタイルの機能的な美しさは様々なピラティスのスタイルの中でも世界で No.1であるといわれている。
当日は、実際に日本とアメリカで活躍されているインストラクターのRenaさんもご登壇いただき、ピラティスの持つ効果を語っていただいた。
特に印象的だったのは「Basiピラティスはヒトの身体を整える以上に、その空間をクリーンな場にする」ということだ。我々がいる医療の現場において度々「病気になりそうな病院」と揶揄されることもあるが、その点、ピラティスの中に、その問題を解決するためのヒントが隠されているのではないかと、その可能性を感じた。
ポールスターピラティス
ある時期、こぞって日本の理学療法士が取得しだしたピラティスの資格こそ、このポールスターピラティスリハビリテーションコースだろう。アメリカのリハビリテーション施設に併設されているピラティスの多くは、ポールスターピラティスの概念を取り入れている。
ポールスターピラティスの歴史もさることながら、日本のエデュケーターである中村さんの経歴に目がいってしまった。中村さんは元プロ野球選手。ロッテオリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)の選手時代、怪我をして現役を引退、その後フィットネスインストラクターとなり当時流行していたエアロビクスを始め、全日本のチャンピオンとなった。その後、太極拳を学び、2011年から2016年の全日本太極拳のチャンピオンでもある。
怪我に悩まされた中村さんが選んだのがポールスターピラティスである。
Motor Control : ビヨンド・ピラティス
最後にご説明いただいたのは、日本においてピラティスを語る上で武田淳也医師を避けては語れない。そんな、武田先生が理学療法士とともに開発されたのがMotor Control : ビヨンド・ピラティスである。医療機関で初めてピラティスを導入した人物こそ武田先生である。武田先生は、ピラティス氏の教えを守りつつ、「もしピラティスが生きていたら、現代の医科学を持ちいてイノベーションしていたに違いない」という思いから開発されたピラティス。
ピラティスのその先へ(ビヨンド)という意味が込められている中、Motor Controlと付属されている。医師として現代の医科学で解明された運動科学を背景に作られたピラティスは、類を見ない。
当日は、理学療法士の増渕先生にご説明いただいた。増渕先生は、その柔らかな人柄の一方で、以前の職場で、医師を説得し、リハビリテーション室内にピラティスマシーン(イクイップメント)を導入してもらうほどの情熱を持っている。Motor Control : ビヨンド・ピラティスには、最新のトレーニング方法であるBodhi®️とCore Alige®︎の要素も含まれ、最先端のピラティスと最古のピラティスを同時に学ぶことのできる資格である。
次回の開催も決定
今回POSTのアンケート調査から導き出された結果から行なった今回の説明会ですが、皆さまのご要望により来年1月にも開催することが決定いたしました。具体的な日程は、またご報告いたします。同時に、今回ご参加いただけなかった企業さまにもご参加いただけるよう調整いたします。説明会に参加を希望される企業さまは、こちらからご連絡ください。
さらに
10月28日(土)より『ヨガスクール合同無料説明会in東京』の開催が決定いたしました。日本におけるヨガの資格発行企業、団体さまの中から、歴史、講師の質を考えた企業さまにご参加いただくことになっております。
募集方法や参加企業さまのご紹介は近日公開いたします。ぜひ、今からスケジュールの確保をお願いいたします。