産業理学療法の実践例 と「3管理」の考え方

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前回、産業理学療法には「職員に対する産業理学療法」、「職場復帰における産業理学療法 」「企業の中で実践する産業理学療法」に分けられることを伺った。

 

今回はその3つの産業理学療法について、福谷先生が実際に行ってきた事例を教えて頂いた。

 

 

職員に対する理学療法士について

介護老人保健施設に勤めていた際に、看護師や介護士に対して腰痛に関するアンケート調査がそれにあたります。

 

腰痛のある職員が普段どのような姿勢で介助動作を行なっているのかを分析して、腰痛に関連するリスクファクターを探し出すということを行なっていました。

 

リスクを可視化し対応策を施設内勉強会で伝達し、体外的に学会発表もしていました。そのような活動をしていると、次第にナースステーションでも広まり、看護師や介護士から声をかけられ直接相談されることが増えました。

 

コルセットは再発予防にはエビデンスがあるけど、初発予防にはエビデンスはありません。科学的根拠のある正確な知識や技術を教えていました。

 

おそらくみなさんの職場でも、きっと腰痛で悩んでいる方が多いと思います。日常の業務の中で腰痛になりそうなトランスファー動作をしている人がいたら、その場で正しい方法を伝えてあげることも産業理学療法の一つです。

 

 

「職場復帰における産業理学療法」について

 

外来クリニックに勤めている頃に、元ホテルの清掃員で、足が痺れて歩けなくなり仕事を辞めてしまった方のリハビリを担当したことがありました。

 

その方は「恐怖回避思考」といって、ネガティブ要素が強くなり症状が出ていたのですが、認知行動療法に取り組み、最終的に特別な手技を施すこともなく、職場復帰をすることができました。

 

腰痛は、運動器の問題に心理社会学的な影響がどの程度合併してるかどうかを評価する必要があります。StarTスクリーニングツール(StarT Back test)というテストを用いて、認知行動療法の適応かどうかを判断しています。

 

ぎっくり腰では椎間板の線維輪に損傷が起きるなどして痛みが発生しても、通常3ヶ月以内には組織治癒が生じます。

 

それよりも長引いている人は運動器以外にも原因がある可能性や、セラピストが触って依存を生み出してしまっている可能性があると考えています。

 

企業の中で実践する産業理学療法について

労働衛生管理体制において「3管理」という概念が、産業理学療法を実践するにはとても大切になってきます。

私たち理学療法士は健康管理の一部に関しては、すでに養成校で学んできていますが、「作業管理」と「作業環境管理」に関しては学んでいません。しかし働く人の健康を診るためにはこの概念が不可欠です。

 

作業管理というのは、休憩時間はちゃんと確保できているか、作業方法や作業量は適切かなど、ソフト面の労働衛生管理体制のことを指します。

 

作業環境管理とは、机や椅子の高さは適切か、VDT(Visual Display Terminal)作業に、対して環境調整を行なった方がいいのかなどハード面の労働衛生管理体制のことを指します。

 

一つ例を挙げるとすると、空港のチェックインカウンターなどの空港関連業務における労働衛生管理に関わっています。

 

まず、働いている人にヒアリングしたり、作業場面を評価して、単位時間当たりどれくらいリスクのある行動をしているのかを調査し、すでに腰痛で労災認定になった人と比較し、リスクの可視化を行いました。

 

労災になった人とそうでない人とは、ベルトコンベアの使い方が全く違いました。

 

リスクのある方には、例えば「チェックインカウンターから搭乗口の移動するまでにこの運動してくださいね」とセルフケアの方法を指導したり、個別相談会を実施したりしました。

 

また、現在のメイン事業であるポケットセラピスト®も産業理学療法の一つです。アプリを通して企業で働く方々の腰痛対策をサポートしています。現在、腰痛対策サポートを担当できる理学療法士も募集していますので、ぜひFacebookメッセージなどでお声掛け下さい。

 

【目次】

第1回:産業理学療法は、企業の中で実践するだけではない

第2回:産業理学療法の実践例 と「3管理」の考え方

第3回:ポケットセラピストを世界が待望している理由

第4回:今、セラピストにはユーザーエクスペリエンス思考が必要だ

 

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