高齢者が肥満傾向の場合、高血圧などの循環器系の内科系疾患引き起こしたり、弱化した関節に負担がかかり変形性関節症などの整形疾患を招いたり様々な問題が生じてくる。もちろん容姿を美しく保つことだって高齢者に必要だ。
そんな永遠の課題“ダイエット”に関してこんな報告がされた。
減量したい高齢者は、摂取カロリー量を減らしつつ筋力トレーニングをすべきだという研究結果が「Obesity」11月号に掲載された。
詳細を読む(引用元):CareNet
高齢者の場合、筋肉量が低下することにより転倒やADLの支障が著名に出現する。そこで、筋肉量まで減少していないか「除脂肪筋肉量」を計測したのが今回の研究の特徴だ。
米ウェイクフォレスト大学健康運動科学助教のKristen Beavers氏らにより高齢者249人(平均年齢67歳)を対象に実施された。
結果として、食事療法のみの群は4.5㎏の減量に対し、週4日筋力トレーニングを追加した群では7.8㎏、同じく週4日有酸素運動を追加した群では6.8㎏の減量に成功した。
そして「除脂肪筋肉量」は、トレーニング群で0.8㎏、食事療法群は1㎏であったのに対し、有酸素運動群では1.6㎏と多くの筋肉が失われた結果になった。
研究を行ったBeavers氏は、「今回の研究では、脂肪の減少と筋肉の維持を目標とするならば、筋力トレーニングが最適であることが示された」と語っている。
肥満は、先進国特有の問題であろう。先進国に住む我々が注意していかなければならない。