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二足歩行の起源は?ヒトは脚を長くするために成長を遅らせる|京大

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京都大学の森本直記助教、中務教授の研究グループは、スイス・チューリッヒ大学と共同で、ヒトの直立二足歩行の起源について、新規手法を用いて発生パターンを比較した。ヒトは、チンパンジーやゴリラのような「ナックルウォークではなく」ではなく、「普通の四足」の類人猿から進化したことを裏付けた。

 

研究グループは、大腿骨をX 線 CT(コンピューター断層)で撮影し、その三次元形態を分析した。三次元の形を地図にして解析してしまう「形態地図法」という独自の新規手法を用い、個体発生という複雑な生物現象を定量化・可視化した。 

 

結果は以下。

  • チンパンジーとゴリラでは、大腿骨の発生パターンは著しく異なっていた。これは、ナックル歩行は共通祖先から分化した後、別々に獲得され、すなわちヒトの祖先はナ ックル歩行をしていなかった可能性がある。

  • ヒトの発生パターンは他の霊長類に比べて特殊で、脚を長くするために成長を遅らせている。ヒトは、大型類人猿に比べて成長期間が長いという特徴があるが、それに対応して、大腿骨の形がオトナ型へ移行する時期が他の霊長類よりも遅くなっていることが示唆された。 

図:http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2017/180131_1.html

 

最も初期の人類であるラミダス猿人は、化石資料の分析から二足歩行だが、ナックル歩行の特徴を示さないという研究報告もあり、ヒトの祖先はナックル歩行をしていなかった可能性が高い。

 

まだまだ取り組むべき課題は多く、今後、個体発生の比較という視点から、ヒトの起源に関する新たな知見が得られると考えます。

 

森本助教は「まだまだ取り組むべき課題は多く、今後、個体発生の比較という視点から、ヒトの起源に関する新たな知見が得られると考えます。」と述べている。

 

二足歩行の起源は?ヒトは脚を長くするために成長を遅らせる|京大

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